社会保険労務士法人あかつき(東京都千代田区)が新潟市中央区へオフィスを開設、県と市では雇用の創出へ期待

左から、新潟市の高橋建造副市長、社会保険労務士法人あかつきの小前和男代表、同社新潟オフィスの渡辺勝弘所長、新潟県の佐久間豊副知事

新潟県と新潟市が誘致を進めていた、社会保険労務士法人あかつき(東京都千代田区)が新潟市中央区へオフィスを開設したことに伴い、25日に同社の小前和男代表と新潟オフィスの渡辺勝弘所長が、県の佐久間豊副知事と市の高橋建造副市長を表敬訪問した。

あかつきは、主に首都圏の企業を対象とした人事コンサルティング業務や、クライアント企業の社会保険手続き、給与計算の労務に関するBPO業務(給与計算などの業務プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託すること)を主な業務としており、新潟への進出が初の地方進出となる。

表敬訪問の様子

渡辺勝弘所長(写真左)と小前和男代表(写真右)

小前代表によると、新潟への進出の検討は6年ほど前から始まった。新潟市内は専門学校や大学など教育機関が多く集積し、人材確保に期待が持てる点が一番の決め手となったという。

また交通の便などの立地条件の良さにも言及し、「首都圏を中心に全国数百社にサービスを提供しているが、拠点が1つだけでは自然災害などの問題があった時には事業の継続が難しくなる。新潟は(首都圏から)遠くなく、複数の道路網や鉄道網が存在しており、BCPの強化に適している」と話した。

新潟オフィスでは、主に給与計算のBPO業務を実施。年10人ほどを雇用していき、「人材が育っていけば、2年目以降は県内企業にもサービスを提供していきたい」と小前代表は期待を示す。

一方、県と市でも同社の進出により雇用機会の創出に期待を持っており、表敬訪問の際には佐久間副知事と高橋副市長から、新潟へのUターンを志望する首都圏の人の雇用を提案する場面もあった。小前代表も「都内での実務経験のある人の雇用は即戦力としても期待がある」と答えた。

(文・鈴木琢真)

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