【準硬式野球】5年ぶりの優勝へ、乱打戦を制す 東大①

10月23日(土)東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 東大1回戦 @ネッツ多摩昭島スタジアム

4安打の固め打ちで勝利に貢献した服部

ここまで6勝2敗と首位を走る慶大は東大との連戦に臨んだ。連勝すれば優勝を手中に収めるという展開の中、初回から打線が爆発。4回までに10点を挙げ大量リードを保ちつつ試合は後半戦へ。終盤にかけて東大が追い上げを見せるものの、反撃を断ち切った慶大が先勝。10季ぶりの優勝へ大きく前進した。

東大	0	0	1	0	0	1	2	3	7
慶大	3	4	0	3	0	2	1	0	13

東大バッテリー:布施、和田、大越、櫻井、笹川-八幡、宇野

慶大バッテリー:日比谷、浅井、津田、沼-道本、伊藤

冬の到来を思わせるように少し肌寒さを感じる日が多くなった10月下旬。ネッツ多摩昭島スタジアムでは両校の応援が響き渡り、寒さを忘れさせる戦いが演じられていた。10季ぶりの優勝へひた走る慶大は、東大戦に連勝すれば自力での優勝が決まるだけにプレッシャーのかかる試合となった。

マウンドに上がるのは優勝争いの立役者であるエース・日比谷元樹(理2・慶應)。初回、味方の失策が絡み2死二塁のピンチを招くも後続を断つと、その裏に打線が爆発。先頭の吉野智喜(経1・慶應)が中安打で出塁すると、四死球と安打で1死満塁の好機が到来。山田泰生(法3・慶應)が初球を叩いた打球は三遊間を破る先制の適時打となり、幸先良く2点を先制。更に道本大地(経3・慶應志木)の適時二塁打で1点を加え、日比谷に大きな3点をプレゼントする。

先制となる適時打を放った山田

打線の勢いは止まらず2回裏、吉野が意表を突くセーフティーバントで出塁すると、1死二、三塁から主将・服部智大(理4・平塚江南)が左中間を破る適時打三塁打。続く好機で再び山田が適時打を放ちこの回打者8人の猛攻でリードを7点に広げ、序盤から試合を優位に進めた。

先発の日比谷は調子が良くない中でも、5回1失点の好投を見せ試合を作る。前半を終えて10-1とコールド勝ちも視野に入りそうな予感の中、12-2で迎えた7回から状況が暗転。この回からマウンドに上がった津田篤志(経4・横浜翠嵐)が三連打で無死満塁のピンチを招くと、4番・鈴木陸太(農3・東海)の打球を二塁手・荒川拓輝(政4・慶應)が失策。更に6番・八幡大輝(文4・鎌倉学園)の適時打でリードを縮められる。

先発・日比谷が好投を見せた

8回、津田からバトンを受けた沼龍太(政3・慶應)が失策と二本の安打で再び無死満塁のピンチ。二つの失策と押し出しで3点を返され13-7。更に1死満塁と長打が出れば試合の勢いが東大に傾き向きそうな中、最後は併殺に打ち取り反撃をシャットアウト。連盟規定により8回で試合は終了し、慶大が優勝へ大きく前進した。

翌日、無観客試合となった東大2回戦で勝利し、5年ぶり11度目のリーグ戦優勝を果たした慶大準硬式野球部。その先には関東王座決定戦が待ち受けており、まだまだ白熱した戦いが予想される。TEAM2021で戦う公式戦も残りわずか。お世話になった4年生の為にも、チーム一丸となってラストシーズンを駆け抜けてほしい。

記事:小林由和、写真長沢美伸

選手コメント

服部智大主将(理4・平塚江南)

ーー今日の試合を振り返って

勝てて良かったです。明日勝たないと優勝できないので、また明日頑張りたいと思います。

ーー最多安打、首位打者のタイトルへの意識は

周りから言われるので意識はしてしまいますが、まずは優勝するというのが先にあり、その結果として自分のタイトルがついてきたらいいと思ってプレイしています。振り返ってみた時にタイトルがあったら嬉しい。結果は後からついてくると思ってやっています。

ーー中盤以降、チームとしての課題について

今までの試合が良かった分、反動が出たのだと思います。今日全部悪いものを出し切ったと思って、明日リセットした気持ちで迎えることができれば、いい試合ができると思います。今日のことは課題として明日に持っていくというよりは、気持ちを切り替えて次に行きたいと思います。

ーー意気込み、明日にかける思いは

新チームから優勝を目指してやってきたので優勝できれば良いと思います。自分たちは1年生の時から1回も優勝を経験せずにここまできたので、ここで優勝していい形で終われたらと思います。

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