巨人・亀井に指導者転身コール 後進育成とチーム強化のため〝カメ知識〟伝承を!

指導者転身が期待される巨人・亀井(東スポWeb)

巨人での第2章は開かれるか。今季限りで現役を引退する亀井善行外野手(39)の指導者転身が待望されている。卓越した打撃技術と外野守備は健在。巨人ひと筋17年間で培われた経験は、チームにとっても大きな財産でもある。また、若手選手からの人望も厚く、後進育成とチーム強化のため〝カメ知識〟の伝承が期待されている。

リーグ3位ですでに公式戦全日程を消化したチームは、11月6日からのCSに向けて25日から調整期間に入った。下克上を目指すポストシーズンが終了すれば、同時に亀井の現役生活にもピリオドが打たれる。

その後の進路の希望などは本人から語られていないが、チーム内からは「指導者として残ってほしい。あれだけの技術と経験がある選手はそうはいない」との声が上がっている。

2009年のWBCでは、侍ジャパンを率いた原監督にイチロー氏が「亀井はいい選手ですね」と言ったほどの才能の塊。故障には泣かさたが、勝負強い打撃に加え、守備ではゴールデン・グラブ賞も受賞した(09年)。

守備には強いこだわりを持ち、亀井は引退会見でも「いまだに若い選手に守備は負けていないと思っています。プライドはまだまだ持っています」と胸を張り「誰が見てもファインプレーというのは僕にとってはファインプレーではなくて。ポジショニングだったり、目に見えないところが僕にとってのファインプレー」と職人気質な魂ものぞかせていた。

また、原監督も「ベテラン選手としてゲームまでのルーティーンだったり、若い選手のお手本になっていた。兄貴分的に良き相談相手にもなっている」と話したように、後輩ナインからも「マジでかっこいい」と慕われている。

亀井自身、親身に助言も送る場面も見られた。例えば、広岡のケースもそうで本職は内野ながら7月1日に不慣れな左翼守備に就いて落球。すると次戦となった2日後の3日の試合前に、亀井は左翼で一緒に汗を流し、打球の追い方などをレクチャーした。実演を交えた指導に広岡が感謝感激だったのは言うまでもない。

来季の一軍首脳陣は山口オーナーが原監督、元木ヘッド、阿部作戦コーチを軸とする方針を示したが、チームはまだ戦い半ば。その他の一~三軍を含めた組閣は確定していない。現役中の本人の意向をくむ必要もあるが、〝亀井コーチ〟が誕生するのか見ものだ。

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