虫取りや星空観察、野菜収穫…子どもたちが大自然の中で自由研究 東京から移住の男性、福井で創造力育む場提供へ

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子どもたちの探究心と創造力を育む拠点となる古民家と米村さん家族=福井県池田町薮田

 福井県池田町の古民家を活用し、子どもたちの探究心と創造力を育む場を提供しようと、東京から移住した米村智裕さん(36)=鹿児島県出身=が準備を進めている。豊かな自然を生かして、宇宙分野や農業など子どもたちが興味を持ったことを自由に研究できる環境を整える。古民家の改修費を福井県のふるさと納税型クラウドファンディング(CF)で募っている。

 米村さんは東京藝術大学で声楽を専攻後、一橋大学大学院で経営学を学び、2012年にクラシック音楽のコンサートなどを企画する会社を設立した。多様なサービスがあふれる東京で長く暮らすうち、自分自身も含め人々の主体性や生きる力が弱くなっていると感じるようになったという。福井県越前市出身の妻の母の死を機に県内への移住を決断。自給自足に近い生活を送りたいと、2021年3月に自然豊かな池田町に移り住んだ。

 活動の拠点となるのは、池田町薮田にある木造2階建ての古民家。「産み」や「熟み」になぞらえて「うみのいえ」と名付けた。豊かな自然環境を生かし、虫取りをしたり、満天の星空を観察したり、畑で野菜を収穫したりしながら昆虫や宇宙、料理など子どもたちが興味を持つさまざまな分野で学びを深める「自由研究」の場を整える。

 アトリエや音楽室を造り、県内から講師を招いて子どもたちへのレッスンの機会も提供する。芸術家が滞在して制作に打ち込む「アーティスト・イン・レジデンス」も行う予定。

 米村さんは「自分で解決できる力、生きていける力、何でも楽しむ力を子どもたちに身に付けてほしい」と話している。

 2024年春以降に本格運営を始める計画。当初の目標額130万円は達成し、ネクストゴールとして145万円を設定した。寄付はCFのサイト「レディーフォー」から。10月29日まで。

 米村さんのプロジェクトは福井県による「ふるさと納税による新事業創出支援事業」の認定案件で、福井新聞社と福井銀行も協力している。寄付額のうち2千円を除く金額が税控除の対象となるため、自己負担2千円でプロジェクトの後押しができる。控除額には上限がある。