EUでトリプルネガティブ乳がんを対象にキイトルーダが承認 メルク欧州委員会からキイトルーダが乳がんを対象として欧州で初の承認を受けた事を発表した。

10月22日メルク社が欧州委員会からキイトルーダが乳がんを対象として欧州で初の承認を受けた事を発表した。

 これは、メルク社の抗PD-1抗体キイトルーダ(ペムブロリズマブ)を、化学療法との併用により、腫瘍がPD-L1を発現し、複合ポジティブスコア[CPS]が10以上であり、転移性疾患に対する化学療法を受けたことがない成人の局所再発性、切除不能または転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の第一選択薬として欧州委員会から承認された。

欧州医薬品庁のCHMP(Committee for Medicinal Products for Human Use)で採択された肯定的な意見を受けたものです。本申請は、局所再発性で切除不能または転移性のTNBC患者で、進行期に化学療法を受けたことのない847名の患者を登録した第III相KEYNOTE-355試験のデータに基づいています。

顕著な生存率の改善

先月開催された欧州医療用腫瘍学会(ESMO)で発表された詳細な調査結果によると、化学療法にキイトルーダを追加することで、CPS≧10のPD-L1発現患者の死亡リスクが化学療法単独と比較して27%減少し、さらにこれらの患者の病勢進行または死亡の可能性が35%減少しました。

一方、ロシュ社は先日、PD-L1陽性の転移性TNBCの治療薬である免疫療法薬テセントリク(アテゾリズマブ)を、治療環境の「最近の変化」を理由に、米国市場で自主的に取り下げました。2019年に加速承認を獲得し、米国で転移性TNBCに対する免疫療法として初めて承認された同剤は、市販後のIMpassion131試験で生存期間の延長を示すことができませんでした。

 

European Commission Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemotherapy as Treatment for Certain Patients With Locally Recurrent Unresectable or Metastatic Triple-Negative Breast Cancer (TNBC)

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