とちぎ国体冬季大会 無観客に 来年1月、日光市で開催 PCR検査義務付け

本県で8年ぶりに開催される冬季国体。前回はアイスホッケー成年で本県チームが決勝へ進み、会場は満員の観客で埋まった=2014年2月、日光霧降アイスアリーナ

 来年1月に日光市で開催する「いちご一会とちぎ国体」冬季大会について、日本スポーツ協会は26日、新型コロナウイルス感染対策のため、無観客とする方針を決めた。今後の「第6波」を想定し、選手と観客の動線分離など感染対策の徹底が困難なことから、同市や競技団体と協議した上で判断した。入場者は選手や関係者、選手の家族らに限定し、全員に事前のPCR検査を義務付ける。

 同日、同協会や県などが出席したオンライン会議で決定した。今年1月に愛知、岐阜両県で開かれた冬季大会も無観客で開催された。

 冬季大会は1月24~30日、スケートとアイスホッケー競技を行う。両競技合わせ、選手団だけで最大1500人程度の参加を見込んでいる。県によると、同市や競技団体から無観客とするよう要望があったため、県が意向を同協会に伝えた。

 競技会場は通路が狭く、出入り口やトイレの数も限られるため、完全な動線の分離は不可能という。競技の全試合はインターネットでライブ配信する。新型コロナの感染状況によっては中止になる場合もあり、来年1月20日前後までに正式決定する見通し。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は「選手や関係者の安全確保を重視して感染防止対策を徹底するための苦渋の決断」とコメントした。

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