【新日本】王者・鷹木信悟「リスク承知で」 11・6挑戦者ザックに関節技勝負予告!

ザック(左)を挑発する王者・鷹木

「昭和57年会」最後の砦が意地を見せる。新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)が、ザック・セイバーJr.(34)とのV3戦(11月6日、エディオンアリーナ大阪)での〝鷹木式リベンジ〟を予告だ。G1クライマックス公式戦で敗れた雪辱を期し、あえて相手の土俵で勝負する覚悟を示したザ・ドラゴンは、負傷欠場中の内藤哲也と飯伏幸太の復帰を王者として待つ。

大阪決戦を前に、鷹木の周辺はなにかときな臭い。G1覇者のオカダ・カズチカには封印されていた4代目IWGPヘビー級ベルトが団体から譲渡された。あくまで来年1月東京ドーム大会でのIWGP世界王座挑戦権利証の代用という扱いだが、ベルト本来の役割を考えれば、その使用法に整合性はない。

ただでさえ暴走する前王者ウィル・オスプレイがベルトを自作して米国で勝手に活動する中、正当なる最高峰王者・鷹木の怒りは推して知るべしだ。「飯伏を待つっていうなら権利証代わりのIWGPヘビーじゃなく、統一して新設されたIWGP世界ヘビーを持って待つ方が筋だろう。G1王者は確かにすごいけど、何がやりたいか分からないね」と吐き捨てる。

ともあれ、まずは目の前の防衛戦に集中する必要がある。大阪決戦は9月23日のG1公式戦(大田区)でタップアウト負けしたザックとのリベンジマッチ。鷹木は「新日本に上がって3年、あんなかっこ悪い負け方は初めてだったと思うし。中継を見直したら解説が『鷹木は死んでもタップしない』と言っていたのに、その直後にタップアウトって…まるで吉本新喜劇のような話になってて、俺も改めてショック受けてね。このままでは胸を張って王者だと言える状態ではない」と屈辱の敗戦を振り返った。

加えてG1では鷹木のみならず内藤、飯伏と「昭和57年会」がザックに3タテを食らわされた。そこで鷹木は「IWGP世界ヘビーを持ったまま内藤、飯伏を待つつもり。2人とも欠場してしまって、俺が最後の砦じゃないけど、借りは必ず返したい。それもただ普通に勝つだけじゃなく、目には目を、歯には歯を、サブミッションにはサブミッションをっていうのも考えてるよ。リスク承知で相手の土俵に上がるっていうね」と、あえて挑戦者の得意分野で雪辱する〝倍返し〟プランを練っている。

12年前の初対決では胴締めスリーパーホールドで勝利を収めた実績もある。「時間が合ったら同じ『世界王者』の浜口京子さんに技を教えてもらいにいってもいいし」。不敵な笑みを浮かべた鷹木が王者の誇りを取り戻す。

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