〈上越市長選〉私の主張、横顔㊤ 野澤朗氏 上越市の人が好き

 任期満了に伴う上越市長選挙は24日に告示され、元市議の中川幹太氏(46)、前副市長の野澤朗氏(64)の無所属新人2氏が届け出た。両陣営とも出陣式で必勝を期して気勢を上げた後、広い市域を駆け回り、7日間の選挙戦を展開している。市長選に臨んでいる両氏に対し、事前にインタビュー取材を実施した。それぞれが掲げる政策公約や上越市への思い、人となりなど候補者の「主張と横顔」を2回にわたって紹介する。

 昭和55年に上越市に入庁し、企画・地域振興部長、健康福祉部長、教育長などを歴任。昨年4月から副市長を務め、初の市長選出馬に向けて今年5月に退職した。

野澤朗氏

 村山秀幸市長から退職辞令を受け取った日は、多くの職員に見送られながら庁舎を後にした。「(上越市役所は)良い職場だった。あの時は『また、ここに戻ってきたい』と強く思った」と振り返りながら、「やっぱり仕事が好き。それは自覚している」と話す。

 新型コロナウイルス感染症対策で10億円規模の補正予算を「12月議会で組む」ことをはじめ、特認校制度を使ったプログラミング小中一貫校設置、10億円を目標額とするふるさと納税などを政策公約に掲げる。41年間の行政経験で培ったものを反映し、〝(市長)就任直後から即戦力〟をアピールする。

 自身の強みは「聞く力、柔軟さ、やり抜く力」。これまでの仕事を振り返りつつ、「あくまでも上越市における必要性、実態に合わせた仕事を、と考えていた。それと、『仕事で絶対にギブアップしない』と思っていた」と語る。

 上越市の魅力については「いろいろあるが、あえて一つ選ぶなら、人。(自身が)もともと人が好き」。新型コロナワクチン接種で市が集団接種の日時や会場を割り振る〝上越方式〟が注目されたことについて、「『上越方式の成功』と言われるが、役所が偉いわけではない」と、役所の仕事を信じて受けに来る市民をたたえる。

© 株式会社上越タイムス社