大谷翔平がコミッショナー特別表彰を受賞 ジーター以来7年ぶり

ア・リーグMVP受賞が確実視される大谷翔平(エンゼルス)だが、その前にMVP以上の栄誉とも言える大きな勲章を手に入れた。日本時間10月27日、メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは大谷に「コミッショナー特別表彰」を授与することを発表。この賞は1998年にバド・シーリグ前コミッショナーによって設立されたものであり、合計15の人物やチームに授与されてきたが、コミッショナーが交代した2015年以降では大谷が初の受賞者となる。

この賞は特定のシーズンに特定の偉業を成し遂げた人物やチーム、または長年のキャリアのなかで野球というスポーツに大きな影響を与えた人物を称えることを目的としている。今季の大谷は投打にわたる二刀流の大活躍でメジャーの歴史に新たな1ページを刻み、オールスター・ゲームでも二刀流での出場を実現。あまりにも非凡で、センセーショナルで、前例のない活躍を見せたことから、史上16度目となる「コミッショナー特別表彰」が授与されることになった。

過去には1998年に球史に残る本塁打レースを繰り広げたマーク・マグワイアとサミー・ソーサ、2632試合連続出場の大記録を作ったカル・リプケンJr.、シーズン73本塁打のメジャー記録を作ったバリー・ボンズ、シーズン116勝を記録したマリナーズ、7度のサイ・ヤング賞を受賞したロジャー・クレメンス、シーズン262安打のメジャー記録を作ったイチローらが受賞。トニー・グウィン、マリアーノ・リベラ、デレク・ジーターといった名選手たちも引退時に表彰され、選手以外ではレイチェル・ロビンソン(人種の壁を打ち破ったジャッキー・ロビンソンの妻)とビン・スカリー(ドジャースで65年間活躍した名アナウンサー)も受賞している。

今季の大谷は打者として46本塁打、100打点、26盗塁、OPS.965、投手として9勝2敗、防御率3.18、156奪三振を記録。この二刀流での大活躍は、少なくとも「コミッショナー特別表彰」という形でメジャーの歴史に刻まれることになった。

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