巨大な鯛や龍が街を練り歩く!?「唐津(からつ)くんち」に大熱狂!!【2021年版】

「一体これは何なんだ・・・」

毎年11月2日から4日の3日間にかけて佐賀県の唐津という場所が熱気に包まれるお祭りがあります。それが「唐津くんち」です。唐津くんちは一度見ると、「また来年も見に来たい!」という方が多く、現在では世界中から約50万人の観光客が訪れるお祭りとなっています。

2021年に唐津くんち開催について

新型コロナウイルス感染症の現在の状況を踏まえ、規模を縮小して11月3日の「御旅所神幸祭」のみ開催。
また、主催者である唐津曳山取締会は感染拡大防止のため、沿道での観覧の自粛をお願いしています。

詳細は公式HPをご確認ください。

以降の記事内容は、例年の情報です。

「くんち」とは?

「くんち」とは、穀物などの農作物の豊作に対する感謝の気持ちを込めて、神様を唐津神社から生誕の地までお連れする儀式のことをいいます。

「唐津くんち」では、曳山(ひきやま)という曳き物を子供から大人まで1曳山あたり150~300人で綱を曳いて町内を巡行します。

1819年から1876年にかけて14の城下町で制作された曳山にはライオンに似た想像上の動物である獅子や龍、日本の歴史上の人物たち(源義経や武田信玄、上杉謙信)の兜や鯛などさまざまな種類があり、これらの曳山が目の前を通ったときには言葉で言い表すことのできない迫力や存在感を味わうことができます。

日本の伝統工芸・音楽が凝縮

「唐津くんち」には日本の伝統工芸・音楽が凝縮されています。14台の曳山は漆(うるし)と和紙を使って鮮やかな赤・緑・青で彩られ、さらに金箔や銀箔で気品ある姿に仕上げられます。また、曳山を綱で曳く「曳子(ひきこ)」たちは各町内ごとにデザインの異なるハチマキと法被(はっぴ)といわれる伝統衣装を身に纏います。

曳山が動く際に2種類の太鼓と鐘、笛の楽器で奏でられる音色(囃子)は緩やかで優雅に、しかし時に激しく豪快に曳山の動く速さや場面に合わせてテンポや音色の抑揚を変えることで、曳山のさまざまな表情を演出します。注意深く聞くと、14の曳山の音色が一様でないことが分かります。それではちょっと音色を街の人々の声とともに聞いてみましょう。

みんなでつくりあげる祭り

唐津くんちは曳山と曳子たちだけではつくりあげられません。見ている皆さんも一緒に「エンヤー、エンヤー」「ヨイサー、ヨイサー」とかけ声をあげることで創りあげていくものです。

私自身も実は唐津くんちの曳子です。今は別の地域に住んでいますが、正月や休みには実家に帰省しなくても、唐津くんちの時期だけには何があっても帰っています。唐津くんちは唐津に住んでいる者たちの誇りであり、かけがえのない大切な祭りでもあるのです。そんな唐津の熱気を皆さんにも現地で直接味わってほしいと思います。

曳山展示場

もし、曳山の時期に唐津に行けなくても、当日使用する曳山を展示している展示場があります。ぜひ、こちらで曳山の迫力や歴史を感じてみてください。

© 株式会社MATCHA