維新候補のスタッフがコロナ陽性 少なくとも3人感染か…選挙戦終盤でピリピリムード

日本維新の会代表の松井一郎氏(東スポWeb)

全国的に新規感染者数は落ち着いたが、ついに――。衆院選(31日投開票)の東京5区で日本維新の会の新人で医師の田淵正文氏(63)が25日、自身のフェイスブックで事務所スタッフが新型コロナウイルスに感染したと発表した。衆院選の候補者陣営で感染者が出たのは初とみられる。

田淵氏は「23日、体調不良を訴えた当事務所スタッフがPCR検査を受けたところ、新型コロナウイルス陽性と判明いたしました」と報告。「24日はすべての活動を休止」し、「私自身もPCR検査を行っており、結果は判明次第お伝えします」とした。

今後の選挙戦は「街宣等の選挙活動は休止」し、「ネットを中心」に政策を訴えていくという。

田淵氏は東大医学部を卒業後、東京共済病院の内科医長などを歴任。がん治療に取り組んできた。自身の公式サイトによると、平成の天皇皇后両陛下(現上皇上皇后両陛下)の内視鏡検査も担当したという。

関係者によると、田淵氏の事務所スタッフでは「少なくとも3人感染した」との情報が浮上。感染経路は不明だ。

田淵氏の事務所に26日、①同氏のPCR検査結果、②少なくとも3人の事務所スタッフが感染したとの情報は事実か――の2点を取材したが、回答はなかった。

衆院選の候補者陣営で初めて出た感染者とみられるが、実際は氷山の一角とされる。

ある候補者関係者は「コロナ禍のため有権者との接触は極力控えています。でも、その裏で、例えば事務所に戻れば、スタッフがマスクなしで会話しているケースは少なくありません。有権者の目が届かないところで気を抜いてしまうんでしょう」と明かす。

投開票まであとわずか。候補者はもちろんのことスタッフが感染すれば選挙活動に影響が出るだけに、各陣営のピリピリモードは続く。

東京5区は他に、立憲民主党前職の手塚仁雄氏(55)、自民党前職の若宮健嗣氏(60)が出馬している。

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