「ICJが駄目なら…」元慰安婦が文大統領に提案した慰安婦問題の解決方法とは―韓国メディア

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2021年10月26日、韓国・イ―デイリーは、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんが「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期が終わるのに慰安婦問題解決の進展がない」と訴えた。

記事によると、李さんは同日、大邱(テグ)市にあるヒウム日本軍慰安婦歴史館で記者会見を開き、文大統領に送る手紙を朗読した。

李さんは手紙で「慰安婦問題の解決と日本の歴史歪曲(わいきょく)を阻止するため、国際司法裁判所(ICJ)に慰安婦問題を付託してほしいと今年2月に文大統領に要請したが、11月になっても大統領府も外交部も女性家族部も人権委員会も国会も何の返事もない」と指摘。また「文大統領は就任当初から被害者中心主義の解決を強調していたが、今年初めに日本との関係改善のため、2015年の(日韓)合意を国家間の合意として認めたそうだ。今すぐにでもICJに行きたいが、日本のせいで行けない場合、日本の同意がなくても解決する方法をお知らせする」として、「拷問等禁止委員会(CAT)による解決手続き」を提案したという。CATは拷問と虐待行為を撲滅するために作られた国連の拷問等禁止条約の履行監督機関で、日韓いずれも加入している。

李さんは過去に「ICJで日本軍慰安婦制度は国際法違反だと訴えよう」と主張していた。その後、慰安婦問題ICJ回付推進委員会と共に鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相と会い、菅義偉前首相にも書簡を送った。ただ日本政府からの回答はなく、韓国政府もICJへの付託による波紋や日韓関係悪化などを考慮して消極的な立場を示していた。さらに、ICJは両国政府が裁判に応じなければならないため、韓国政府の意志だけでは解決が難しい。

一方でCATによる解決手続きは韓国政府が独自に行なえる。そのため、韓国政府が日本政府に書面で「拷問防止条約を履行していない」と通知すれば、日本は韓国政府に対し3カ月以内に関連問題やその他説明書を提出しなければならない。6カ月経過しても解決されなかったと判断されれば、韓国政府は協約違反をCATに回付できる。その後、CATは「一般的に承認された国際法原則によりすべての国内救済措置が試みられ完了した」という前提下で案件を審議するという。

李さんの立場に対し、 韓国外交部の安恩珠(アン・ウンジュ)副報道官は「韓国政府は元慰安婦の名誉と尊厳を回復すべく最善を尽くしている」とした上で、「CATによる解決は慎重に検討していく」との立場を明らかにしたという。

これを受け、韓国のネット上では「慰安婦合意で誰にお金が入ったの?。それをもらったからうまくいかないことは分かってる?。政治に首を突っ込むのはやめて」「文大統領の任期中、問題解決のために協力した?。自分の主張ばかりで支援してくれる人たちに迷惑かけてる」「大統領1人で解決できる問題じゃない」「朴槿恵(パク・クネ)前政権の時は何してたの?」「日本の首相に訴えるべき」など李さんの行動に批判的な意見が続出しており、「慰安婦に対する認識を変えてしまった残念な方」という厳しい指摘も。

また韓国政府に対しては「文政権だからここまで進展した。もし保守政権が続いていたら日本政府の主張をそのまま受け入れて問題は葬られただろう」「ICJで望む結果が得られない場合、これは慰安婦問題だけに日本との外交問題にも打撃が及ぶ事案。聞き入れられなくて当然」と擁護の声が上がる一方で「与党と文大統領は元慰安婦とセウォル号の犠牲者を利用した」「政権のために反日感情を利用した。元慰安婦には無関心」という批判も寄せられている。(翻訳・編集/松村)