野村周平、“役者一本”と気負わず心に余裕を「好きなことを突き詰めていく人生にしたい」

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●「座長という言葉はあまり好きではない」 その思いとは?

俳優の野村周平が、ABEMAオリジナル連続ドラマ最新作『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』(毎週木曜22:00~)で主演を務め、若手起業家役に初挑戦。本作での役作りや座長としての心がけについて、また、約11年の俳優人生における変化について本人に話を聞いた。

本作は、2018年に配信された『会社は学校じゃねぇんだよ』の続編。事業成功のために奔走する若手起業家の主人公・鶴田祐介を野村、その恋人役を藤井夏恋、祐介とともに起業をする同級生を佐野玲於が演じ、前作の主人公・藤村鉄平を演じた三浦翔平も引き続き出演する。

野村は「前作は底辺のところから這い上がっていくサクセスストーリーでしたが、今回は大学生のときから天才肌の人が少しずつ落ちてまた上がっていくストーリー。そういうところを見て楽しんでいただけたらと思います」とアピール。

起業家を演じるにあたって、YouTubeでいろいろな起業家を見て研究したという。「手をポケットに入れている人もいれば、前で組んでいる人もいるし、話しながら手を動かす人もいて、いろんな人たちを見て参考にしました」と説明し、「ただ、起業家としてまだ成功していない役なので、話し方は起業家というより頑張っている若者を意識しました」と補足した。

苦労したのは長台詞。「2日に1回くらい長台詞があって、ここまでの長台詞は今までなかったです」と話す。俳優として成長の場になっているか尋ねると、「成長するというより、今まで成長してきたものを出しているという感覚です。成長という感覚というより頑張ったなという感じです(笑)」と答えた。

演じる祐介との共通点は「あまりない」と言い、「起業したいと思ったこともないですし、性格も似ていないかな」と説明。自分とは全く異なる人物を演じ、「世の中にはいろんな仕事があって、いろんなお金の稼ぎ方があるんだな」と感じるも、起業に興味を抱くということはないようで、「自分は自分でもう好きなことをしているので」と笑った。

座長として心がけていることを尋ねると、「座長という言葉はあまり好きではなくて」と告白。周囲から「座長」と言われることが苦手ということではなく、「座長だからこうしなきゃいけない」と縛られるのが苦手なのだという。

「みんなでわいわいできたら楽しいし、わいわいしながら面白いものができたら一番いい。締めるところは締めるというのも必要ですが、いつも締めていたら楽しくできないと思いますし、自分としても面倒くさい(笑)。座長だからしっかりするのは当たり前ですし、しっかりの仕方は人それぞれ違うので、どのように現場を盛り上げ、どのようにまとめあげるかというのは、自分のやり方でいいのかなと思っています」と持論を語った。

本作も含め、「仕事はやりがいを大事にしている」という野村。「どの作品もやりがいしかない。やるからには“やりがい全部100%”。全部やりがいあるものだと思ってやっています」と一つ一つの仕事に責任を持って臨んでいる。

●寡黙を演じて仕事増 今は自然体に「居心地はいいです」

2009年にアミューズ全国オーディションでグランプリに輝き、2010年にドラマ『新撰組 PEACE MAKER』(MBS)で俳優デビュー。当時高校生だった野村が、来月には28歳に。年齢や経験を重ねていく中で、俳優として進んでいく覚悟を決めた瞬間があったではないかと思ったが、「役者一本でやっていくぜ! みたいな気負いはあまり持たないようにしています」と明かす。

「そうじゃないと仕事がなくなったときに焦ってしまうし、それくらい落ち着いてやっている状態のほうがいいかなと。役者しかないという焦りがあったら根気詰めすぎてしまうと思うのですが、ある程度の余裕を持っていてもいいんじゃない? という心の持ちようも必要だと思っています」。この野村の考え方は心の健康を保つために大切な気がした。

もちろん最初からその心の余裕があったわけではない。デビューして間もない頃は「仕事がないと休みになってしまう」と焦りがあったという。だが、「なんとかなるんじゃないか」と思うようにして、自分を追い詰めすぎることなくやってこられたようだ。

また、関西人で本当はおしゃべりが好きなのに、現場であまり話さないようにしていた時期があったという。「7年前くらいって俳優は黙っているみたいな風潮があり、その風潮に乗った感じです。それがかっこいいと思って(笑)。インタビューでも全然しゃべらなかったので、嫌な俳優だと思われていたと思います」。

だが、そこから仕事のオファーが増加。「黙っていたら『コイツよく考えている』みたいに思われるようになって、急にお仕事をたくさんいただけるように。クールぶっていただけなんですけど、いい感じに受け取ってもらえたみたいです(笑)」と振り返る。

そして、「お仕事が順調になってきて、本当はよくしゃべるんですというテンションに戻しました」と本来の自分を出すように。何か一つの出来事をきっかけにしゃべるようになったわけではなく、「大人になるにつれて次第に変わっていったんだと思います」とのこと。自然体で過ごすようになり、「居心地はいいです」と話す野村。「でも、もし仕事のオファーが来なくなったらまた黙ろうかな(笑)」と冗談も放って笑いを誘った。

最後に、今後どのように思い描いているのか尋ねると、「人生楽しんでいけたらそれで満足なので、好きな仲間と好きなことをして人生楽しんでいきたいですね。仕事以外の部分では、車やバイクなど、自分の好きなことを突き詰めていく人生にしていきたい。男の子の趣味に対しての知識はすごいです(笑)」と回答。

俳優業に関しては「いい作品にどんどん出ていきたいです」と述べ、いい作品の基準について「お笑いという意味ではなく、作品として面白いか面白くないかを特にチェックしています。もちろん、これはバズリそうだなという作品も気になっています。自分が面白いと思う作品にこれからも出演していけたらうれしいです」と語った。

■野村周平

1993年11月14日生まれ、兵庫県出身。2010年に俳優デビュー。2012年、連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(NHK)で注目を浴びる。2019年5月から1年間ニューヨークに留学をし、習得していた中国語だけでなく英語力も向上させた。特技はスノーボード・スケートボード・BMX(バイシクルモトクロス)など。現在WOWOWで放送中のアーバンスポーツの魅力をWEBで展開する動画と連動し、選手の内面やカルチャーとしての奥深さを掘り下げていく番組『HI-FIVE~URBAN SPORTS for LIFE~』ではMCにも挑戦中。