オーストラリア1部クラブ所属カバッロが男性現役選手では異例の同性愛カミングアウト

オーストラリア1部「Aリーグ」のアデレード・ユナイテッドに所属するMFジョシュ・カバッロが同性愛者であることを公表した。同リーグの現役選手がカミングアウトするのは初のケースで、世界的に大きな注目を集めている。

カバッロはクラブの公式SNS上で同性愛者であることを告白。英紙「ガーディアン」もその様子を詳報した。

カバッロは「私が人生でようやく話せるようになった個人的なことについて話す準備ができている」と切り出すと「同性愛者として育ち、サッカーをすることは、これまで交差することがなかった2つの世界だった。これを決して話すことはないと思って人生を過ごしてきた」とカミングアウトした。

同紙は「世界的に、公然とゲイだと公にする男性サッカー選手はほんの一握りであり、トップレベルでプレーする選手はいない。カバッロは彼のキャリアに悪影響を与えるのではないかと心配していたと述べているほか、沈黙したまま生きている他の選手がいることを知っている」と指摘。これまで引退してから同性愛を明らかにした選手はいたが、現役の男性選手でカミングアウトした例は極めて異例だという。

カバッロは「私がこうした風潮を変えて、誰もがサッカーの試合に歓迎され、彼らの本物の自己である権利に値することを示すのを手助けしたい。自分が何者であるかを共有することで、LGBTQ+として識別される他の人に、サッカーコミュニティーで歓迎されることを示せることを願っている」と今後自らと同様に同性愛を公にする選手が出てくることを望んでいる。

勇気ある決断をくだしたカバッロをクラブも全面サポートする方針で、サッカー界に一石を投じることになりそうだ。

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