株式会社Wastec ENERGY(新潟県上越市)が県内初となる障害者雇用の優良中小事業主認定制度「もにす認定制度」認定事業主に

株式会社Wastec ENERGY関川玲緒専務取締役(写真左)と、新潟労働局の岩瀬信也局長(写真右)

新潟労働局は27日、障害者雇用の優良中小事業主認定制度「もにす認定制度」において、新潟県初の認定事業主となった株式会社Wastec ENEEGY(ウェスティックエナジー、上越市)に認定通知書を交付した。

「もにす認定制度」とは、障害者雇用の促進および雇用の安定に関する取り組みの実施状況などが優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する制度。この認定制度により、認定企業が障害者雇用における身近なロールモデルとして認知されることで、地域における障碍者雇用の取り組みの推進が期待される。

認定されると、自社の商品・サービス・広告などに「認定マーク」を表示することができ、日本政策金融公庫の低利融資対象となるほか、新潟労働局ホームページへの掲載など、周知広報の対象となるなどのメリットがある。

株式会社Wastec ENERGYは、1973年に一般廃棄物処理業として創業。6月1日現在、従業員数89人のうち障害者数は15人で、障害者雇用率は17.9%。

障害者雇用に対する思いを語る株式会社Wastec ENERGYの関川玲緒専務

認定通知書交付式に出席した同社の関川玲緒専務取締役によると、障害者雇用を始めたのは2013年。障害者面接会の案内が届いたことをきっかけに、意識が大きく変わったという。「障害者の方が就労する時、福祉ではなく当社では自立を目指すとお話ししている。障害者雇用に対して、何より大事なのが、従業員が障害者のことを理解し、少し手伝い、助け合うこと。必ずできることがたくさんあると思うので、そこは健常者と変わりなく仕事もしていただく。ただ、障害の中で苦手なことについては、社員含め全員でサポートするので、心配なく就労してほしい、と本人と保護者の方に話してから就労している。そのように、当社では健常者も障害者も関係なく一生懸命やってもらっている」(関川専務)。

障害がある子どもを持つ保護者にとって、一番の心配が将来のこと。それに対し関川専務は「保護者の方が思っているより、就労している子は頑張っていける。日本では障害者イコール福祉というイメージだが、できることを一つずつやっていけば、障害者であっても就労し自立できる。『あれもこれもできない』と思っていた我が子が働く姿を見て、喜んでくださる保護者の方が多いのでありがたい」と話した。

今後の就労支援や障害者雇用については、「『障害者』という言葉が好きではなく、この言葉自体を違ったものに変えていきたい気持ちがある。企業でも障害者というだけで差別されがちだが、一人ひとりの特性を見ていただければ、健常者と共にできる業務もあると思う。そういったこともお声が掛かれば、当社の風景を見ていただくなど、説明見学などを進めていきたいと思っている」と展望を語った。

認定マーク「もにす」

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