岸田首相 野党〝ネガティブキャンペーン〟初披露の裏「共産党含む政権ならどんな安全保障に」

岸田文雄首相(右)と鈴木隼人氏(左)(東スポWeb)

自民党の岸田文雄首相(64)が27日、衆院選(31日投開票)の応援のため都内数か所で行った街頭演説会で共産党に対する〝ネガティブキャンペーン〟を初めて披露した。

この日、岸田首相は東京・池袋で東京10区の鈴木隼人氏(44)の応援で、立憲民主党と共産党の連携について「共産党を含む政権ができたならば、どんな外交安全保障になってしまうのかとても心配です」と厳しく批判した。

さらに北朝鮮の弾道ミサイル発射や中露艦艇による日本周辺海域での動きについては「こういったときこそ、しっかりとした外交安全保障を進めなければならないと強く感じている」と強調した。
選挙戦は後半戦に突入した。選挙プランナーは「自民党の選挙情勢は公示前の276議席を維持が難しいと見られています。単独過半数(233)を維持できるかどうかの状況になっています」と指摘する。

自民党関係者は岸田首相がネガティブキャンペーンを解禁した理由をこう打ち明けた。

「特に都内の小選挙区は与野党の候補者が拮抗しています。岸田首相は、自由と民主主義に基づく政権維持のため、残りの選挙期間中、共産党が参加の立民に異議を唱え続けるでしょう」

すでに麻生太郎副総裁(81)は22日に府中市で、東京18区から立候補した長島昭久元防衛副大臣(59)を応援した際「いま立憲は〝立憲共産党〟というイメージ」と批判して物議を醸した。

これに立民の安住淳国対委員長(59)が「われわれは『立憲民主党』で『立憲共産党』ではない。党の名前ぐらい覚えてもらえるとありがたい」と不快感を示している。

与野党のつばぜり合いは選挙戦の最終日に向けてヒートアップする雲行きだ。

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