「これは痛すぎます」ソフトバンクに走る平石打撃コーチ〝退団ショック〟

指導力に定評のある平石コーチ(東スポWeb)

今季まさかの4位に沈んだソフトバンクが平石洋介打撃コーチ(41)の退団決定にショックを受けている。西武への流出が確実な状況。選手からも信望が厚く指導力にも定評があっただけに、球団関係者も「これは痛すぎますよ」と漏らした。

ソフトバンクは平石コーチの手腕を高く評価。来季に関しては三軍監督のポストを用意していた。球団にとって来季の三軍は将来的な四軍制導入に向けた〝拡大改革〟の元年にあたる。「(今季務めた)一軍打撃コーチより重要なポスト」としての位置付けだった。

さらにいえば、将来的な監督候補の一人としての〝含み〟も持った人事でもあった。今後さらに選手育成に注力していく中で、三軍監督はフロントとの密な連携が必要不可欠となってくるポジション。次期監督秒読みの藤本博史二軍監督(57)にしても、2019年から2年間三軍監督を務めている。

もちろん背に腹は代えられない。ソフトバンクとしても平石コーチが拒否反応を示すのであれば、最終的には一軍打撃コーチでの着地でも問題はなかったようだ。ただ、一方の西武には、そもそもの話として強固なパイプがあった。新たにヘッドコーチに就任予定で次期監督となる松井稼頭央二軍監督だ。PL学園の先輩後輩の間柄でもある絆には勝てなかった。

松坂世代の指導者で中長期にわたる活躍も期待されていた。状況的に考えれば致し方ないとはいえ、痛いキーマン流出となった。

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