22卒学生の就活費用は平均6万1,212円、大幅減少の理由は?

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ディスコは10月26日、「10月1日時点での就職活動に関する調査」の結果を発表した。調査は10月1日~7日、2022年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)1,116名(男子655名、女子461名)を対象にインターネットで行われた。

10月1日時点での内定率は88.4%。前年同期実績(88.6%)を僅かに下回ったものの、内定社数は全体平均2.3社と、前年同時期の2.1社を上回る結果に。就職活動を終えた学生の割合は85.7%と、前年同期(85.2%)をやや上回った。

一方、就職先が決まっていない学生に今後の予定を尋ねると、「就職先が決まるまで就職活動を続ける」(54.7%)と回答した学生が半数を超えたものの、前年調査(58.7%→54.7%)より減少しており、変わって、大学院への進学や、コロナ禍がある程度収束してから就職したいという層が増加傾向に。特に、理系男子の56.3%、理系女子の65.0%が「大学院に進学する」と回答しており、理系は大学院に進学する学生が圧倒的に多いのに対して、文系は「就職先が決まるまで就職活動を続ける」が圧倒的多数となった。

中小企業への応募状況については、「中小企業にエントリーした」が63.2%、「中小企業の面接試験を受けた」が57.4%と、ともに前年より微増。中小企業へのエントリー社数の平均は10.0社。面接試験受験社数の平均は3.1社で、いずれも増加傾向に。中小企業を受けた理由を聞くと、「会社の雰囲気がよい」(38.0%)、「やりたい仕事に就ける」(37.3%)が上位にあがった。

10月1日前後の内定式については、「内定式があった」という学生が67.3%と、2年連続で減少。内定式の形式は「オンラインのみ」が前年より約10ポイント増え76.5%。会場型との併用を含めるとオンラインは8割を超えるなど、コロナ禍の影響がうかがえる結果に。内定式の必要性を聞くと、内定式があった学生は、92.1%が「絶対に必要」「あった方がよい」と回答。一方、内定式がなかった学生においても、67.7%が必要性を感じていることがわかった。

内定後のフォローについては、「1カ月に1回程度(毎月)」のペースで企業からフォローしてもらいたいと考えている学生が最も多く39.0%。内定期間中に研修や課題が出ることについては、6割弱が「賛成」との意向を示し、研修や課題の望ましい形式を尋ねたところ、「eラーニング」(62.4%)や「通信教育」(41.7%)、「オンラインでの集合研修」(41.6%)が上位にあがった。

就職活動でかかった費用について、「リクルートスーツ代」「交通費」「宿泊費」「備品代」「有料講座受講費」「その他諸経費」の項目ごとに金額を尋ねた。各項目の平均額を足し上げると6万1,212円となり、2年連続で前の年よりも大幅に減少した。昨年の21年卒では、2009年(2010年卒)に就活費用を調査し始めてから初めて10万円を切ったが(9万7,535円)、そこからさらに3万6,000円あまり減少した。

項目ごとに見ると、これまで就活費用のうち最も多くを占めてきた交通費がこの2年で6万円台から1万円台へと大きく減少し(6万2,407円→1万4,370円)、全体額を引き下げた。宿泊費も大幅に下がり、オンライン化の進行によって移動に伴う費用が一気に縮小したことがわかる。リクルートスーツ代も減少しているが、減り幅は緩やか。「企業を訪問する機会が減ったとはいえ、オンラインでの選考もスーツで臨むケースが多いからだろう。交通費が激減したことで、今や就活費用で最も多くを占める項目となった」と同調査。なお、オンライン回線は大学の遠隔授業のためにすでに整備していたことなどから、就活費用に含まなかった学生が多かったようだ。

地域別に見ると、合計額が最も高いのが「中国・四国」で8万6,696円と8万円を超える。続く「東北」は7万円台(7万5,626円)。全体の金額が最も低いのは「関東」(5万4,405円)で、「中国・四国」との差は3万2,000円あまり。コロナ前の20年卒者では、最も多い地域と少ない地域では10万円以上の差があったが、交通費・宿泊費の占める割合が下がったことで、地域差が緩和された格好だ。

金額の減少に伴い、就活費用をアルバイトなどで「全額自分で工面した」という学生はやや増加傾向にあるが(20年卒:41.9%→22年卒:46.2%)、「親に出してもらった」が依然として半数近くに上る(46.1%)。ただ、全体額が下がったことで、親の負担する金額も徐々に減少している。

最後に、就職活動で大変だったことを教えてもらったところ、1位「エントリーシート」、2位「自己分析」、3位「就職情報の収集」が上位に。コロナ前の2020年卒者への調査と比較すると、いずれの項目も増加傾向にあり、コロナ前に就職活動をしたが癖よりも苦労の度合いが増していることがうかがえた。