マカオ、2021年9月のホテル客室稼働率は50.6%…対前年33.5pt、対前月12.2ptそれぞれ上昇

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大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2020年7月本紙撮影

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした大規模イベントが数多く開催されるアジア有数の国際観光都市として知られる。

 マカオの年間訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は一昨年(2019年)には延べ(以下同)3940万6181人に上ったが、昨年(2020年)は対前年85.0%減の589万6848人にとどまった。昨年1月下旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として入境制限を含む厳格な水際措置が講じられらことが主要因。ただし、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いてきたことを受け、昨年第4四半期以降は中国本土との往来制限の緩和が進み、新型コロナウイルスPCR検査陰性証明書の提示などの条件付きで隔離検疫が免除となったことから、今年5月にかけてインバウンド旅客の緩やかな回復が進んだ。しかしながら、中国本土では再流行が散発的に発生しており、状況に応じて「中リスク地域」指定が行われ、これに該当する地域からマカオへ入境する場合には、隔離検疫を必要とするなどの措置が講じられる。8月以降はマカオでも市中感染確認例が相次ぎ、中国本土側でマカオからの入境者に対する隔離検疫を必要とする状況も生じた。

 今年9月のインバウンド旅客数は前年同月から40.1%増、前月から53.7%増の62万9085人だった。対前月では2ヶ月ぶりのプラスに。前月から上昇に転じた要因として、7月下旬には中国本土の各地で感染力が強いとされるデルタ株の再流行が発生し、8月初頭にマカオでもこれに関連した市中感染確認例が出現したため、水際措置が強化されたことが挙げられる。8月下旬に水際措置は従前レベルまで緩和されたため、9月は反転増となった。

 マカオ政府統計調査局は10月28日、今年9月のホテル宿泊客関連統計を公表。同月の平均ホテル客室稼働率(新型コロナの影響で一時休業中及び隔離検疫用ホテルの客室分は含まず、以下同)は50.6%で、前年同月から33.5ポイント(pt)上昇、対前月でも12.2pt上昇となり、2ヶ月ぶりのプラス。

 ホテル等級別では、5つ星が前年同月から31.8pt上昇の45.8%、4つ星が34.9pt上昇の58.0%、3つ星が36.8pt上昇の61.8%、2つ星ホテルが45.5pt上昇の57.2%、ペンサオン(ゲストハウス)が27.5pt上昇の45.5%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が1.1%増、4つ星ホテルが9.4%増、3つ星ホテルが5.4%増、2つ星ホテルが11.6%減、ペンサオンが10.6%増だった点も考慮する必要がある。

 今年9月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から1軒減の115軒、供給客室数は2.9%増の3.57万室あり、このうち5つ星ホテルが横ばいの33軒で、供給客室数は全体の61.3%を占める2.19万室。

 今年9月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月から1.5倍増の53.1万人。中国本土旅客は2.1倍増となる41.8万人だった。地元のマカオ客は31.7%増の8.2万人で、ステイケーション需要とみられる。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から0.2日延びて1.8日。

 今年1〜9月累計の平均ホテル客室稼働率は前年同時期から27.8pt上昇の50.6%、ホテル宿泊者数は1.1倍増の504.0万人。ホテル宿泊客の平均滞在時間は0.1日延びて1.8日。

 なお、9月下旬から10月初旬にかけてマカオで再び市中感染確認例(隔離検疫用ホテル内における伝播、輸入関連製事案)が出現したことを受けて水際措置の強化されたため、10月のホテル稼働率は再びマイナスに転じる見通し。