韓国が進める終戦宣言に米国が「待った」、変化より管理に重点?=韓国ネットには賛否の声

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2021年10月28日、韓国・世界日報は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の演説から1カ月後に…終戦宣言、韓国の同床異夢だったのか」と題する記事を掲載した。

米ホワイトハウスのジェイク・サリバン国家安保補佐官は26日(現地時間)の会見で、朝鮮戦争の終戦宣言についての質問に対し、「北朝鮮へのアプローチ法において米韓は協力しているが、時期や条件など観点が多少異なっているかもしれない」と述べた。米国が終戦宣言への立場を示すのは、文大統領が先月に国連総会の演説で終戦宣言を提案してから初めてのことだという。

この発言について記事は「韓国政府が積極的に進める終戦宣言に一線を引いたということ」「韓国政府内で最近、終戦宣言をめぐり米韓の間で文案の協議が行われているといった発言が出ている状況に待ったをかけた可能性もある」などと分析。その上で「終戦宣言は実効性がない上に米国にとって実益がないと判断したようだ」と指摘している。

米議会に詳しいある関係者は「バイデン政権にとって北朝鮮は優先度の低い問題」とし、「北朝鮮のミサイル挑発が続いている状況での終戦宣言は実現可能性が高くない」と話した。別のワシントン消息筋も「中国と北朝鮮の問題においては民主・共和党で意見の大きな食い違いはないが、終戦宣言については現在のところ共和党が受け入れてないない状況だ」と説明したという。

米シンクタンク、アトランティック・カウンシルのオ・ミヨンアジアプログラム局長は今回のサリバン補佐官の発言について「来年の韓国大統領選挙といった主要な問題を多角的に考慮しようというもの」と分析した。文政権の任期が5カ月ほどしか残っていない状況のため、終戦宣言という「変化」より「管理」の方へ重点を置いたとみられるという。

また、記事は「法的問題もある」とも指摘。韓国政府は「政治的宣言」に近いとの立場だが、米国は法的検討を開始した。終戦宣言により駐韓米軍や国連軍司令部の法的地位が変化し得ることを懸念しているという。その他「終戦宣言が南北と米朝間だけの問題でなく、中国を含む4者間協議を前提にしている点も、中国と対立する米国には負担になっている」とも伝えている。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「終戦宣言しても韓国にとって良いことは1つもないのになぜ?」「終戦宣言したところで北朝鮮の核の脅威から解放されるわけではない。何の意味もない平和ショーだ」「終戦宣言は韓国が推進しているのではなく、文大統領が1人で推進しているだけ。韓国が我慢し、敵意むき出しの北朝鮮に和解の手を差し伸べたって、それは終戦宣言とは言えない」など終戦宣言に否定的な声が多数寄せられている。

一方で「韓国は『もう戦わない』と言っているのに、米国や日本は『戦い続けろ』と言う」「南北が終戦を望めば終戦する。米国や中国にとやかく言われる筋合いはない」など他国の介入に不満を示す声や、「終戦宣言して米軍が完全に撤収しても、南北が単独で戦争することはなない」と指摘する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)