未処理の捜査書類など568点、11年間自宅に放置 横浜地検、事務官を減給「書類の整理が苦手だった」

横浜地検

 横浜地検は28日、捜査関係書類などを適切に処理せず自宅などに放置していたとして、検察事務官の50代男性を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とした。

 地検によると、捜査関係書類など合計568点を2009年6月ごろから20年12月まで適切に処理せず、自宅や執務室に放置していた。処分や裁判結果に影響する書類はなかったが、持ち帰りが禁じられている事件関係者の個人情報を含むものも自宅に放置していた。廃棄や紛失、漏えいはなかったとしている。

 20年12月の全庁点検(年2回)で未処理の捜査関係書類などが見つかり、発覚。男性の自宅で段ボール入りの未処理書類が大量に確認された。男性は「忙しかった。書類の整理が苦手だった」と話しており、事実関係を認めているという。

 横浜地検の安藤浄人次席検事は「極めて遺憾。深刻に受け止め再発防止に努める」とコメントした。

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