<レスリング>【2021年世界選手権・レビュー(11)】女子57kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2021年10月2~10日、ノルウェー・オスロ)


【女子57kg級・優勝】
ヘレン・マルーリス(Maroulis, Helen Louise=米国)

▲提供=UWW / 撮影=Tony Rotundo

▲提供=UWW / 撮影=Kadir Caliskan

 1991年9月19日生まれ、30歳。父はギリシャ人。8歳からレスリングを始める。2008年世界ジュニア選手権51kg級3位を経て2011年世界選手権55kg級5位。2012年ロンドン・オリンピックは逃したが、同年の世界選手権55kg級2位。決勝は吉田沙保里に完敗だった。2014年世界選手権3位のあと、2015年世界選手権で初優勝。

 オリンピック階級の53kg級へ落としても優勝を継続し、2016年リオデジャネイロ・オリンピックでは決勝で吉田を破って優勝した。米国女子として初のオリンピック・チャンピオン。2017年に58kg級で世界選手権を制したが、2018年世界選手権57kg級で脳しんとうに見舞われ、しばらくマットを離れた。2020年東京オリンピック・パンアメリカン予選で出場枠を取り、東京オリンピック3位のあと、4年ぶりの世界一に輝いた。

 ■ヘレン・マルーリスの話「信じられない気持ちです。国を代表して闘い、国旗を掲げてマットを1周するのにまさるものはありません。実は13日前に新型コロナウィルスに感染し、合宿に参加できず、チームと一緒にノルウェーに来ることができませんでした。隔離期間を終えて、10月3日にオスロに到着しました(試合は10月6日)。どこまでやれるのか分かりませんでしたが、試合ができ、勝てたことを誇りに思います。

 (脳しんとうのため2019年大会は欠場)世界選手権に出場できることで興奮していました。ブランクの間、また頂上に立ってレスリングを続けたいという気持ちでした」

《1回戦~決勝の成績》=resultトーナメント表
決 勝 ○[フォール、3:59=4-1]Anshu, Anshu(インド)
準決勝 ○[6-4]南條早映(日本)
3回戦 ○[10-1]Chumikova, Veronika(RWF)
2回戦 ○[フォール、2:33=5-0]Kessler, Jeannie AgnesR(オーストリア)
1回戦  BYE


【表彰式】

▲提供=UWW / 撮影=Martin Gabor

[2]Anshu, Anshu(インド)
[3]南條早映(日本)
[3]Erkhembayar, Davaanchimeg(モンゴル)


【決勝・動画】
Maroulis, Helen Louise(米国)○[フォール、3:59=4-1]●Anshu, Anshu(インド)

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