アヴィーチー生前最後のパフォーマンス映像が公開

Photo: UMG

2018年4月20日に亡くなった、スウェーデン出身のアーティスト兼プロデューサーであるアヴィーチー(Avicii)。彼が世に知られることになった代表曲「Levels」の発売10周年を記念して、2016年6月4日の大阪公演の音源に続き、同年8月28日にイビサ島のUshuaiaにて数千人の観衆を前に同曲を演奏している未公開映像が公開された。このイベントの出演は、アヴィーチー生前最後のライブパフォーマンスとなっったものだ。

<映像:Avicii – Levels (Live In Ibiza, 2016)>

アヴィーチーは2016年3月、ライブパフォーマンスから引退を表明。ファンに向けたレターにこう記していた。

「世界中を旅して演奏できる自分が恵まれていることはわかっています。しかし、私にはアーティストの後ろにいる本当の人間の生活をするための時間があまりにもないのです」

2011年10月28日に発売された「Levels」は世界的に高い評価を得て、アヴィーチーを世界的なスターダムに押し上げた。アヴィーチーはエタ・ジェイムスの1962年の名曲「Something’s Got a Hold on Me」のヴォーカルをもとにこの楽曲を制作、その後のダンス・ミュージックのあり方を大きく変える1曲となった。

「Levels」は、アヴィーチーにとって初の全米シングルチャートに登場した楽曲であり、20週にわたってランクイン、ダンス・クラブ・チャートでは1位を獲得した。2013年のグラミー賞では最優秀ダンス/エレクトロニック・レコーディングにもノミネートされている。

アメリカで100万枚を売り上げプラチナ認定を受けたこの曲は、CassetteやHenrik Bなど多くのアーティストによるリミックスも登場したが、中でもスクリレックス(Skrillex)のリミックスは話題になった。

スクリレックスは、2018年にアヴィーチーが急逝した後、SNSにこう投稿していた。

「私が手がけた“Levels”のリミックスは、2011年に作って以来、私のDJセットで使わなかったことはありません。私たちは親しい友人ではありませんでしたが、この曲でのつながりを通じて、深い悲しみを感じています。ティム(アヴィーチーの本名)はまさに天才であり、革新者であり、しかも繊細で謙虚な人でした」

「あなたの音楽は永遠に私や他の多くの人生の一部となるでしょう…人間がこの地球上で生きている限り、あなたは永遠にインスピレーションの源であり続けます」

Written By Larisha Paul

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