BBC受信料の無料を求めた男 名画を盗んで身代金要求 笑いと涙の実話「ゴヤの名画と優しい泥棒」公開

今年9月に亡くなったロジャー・ミッシェル監督の長編遺作となる映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」が、2022年2月25日より劇場公開されることが決まった。

「ゴヤの名画と優しい泥棒」は、1961年に起こった、フランシスコ・デ・ゴヤの名画「ウェリントン公爵」盗難事件を基にした映画。歴史あるロンドン・ナショナル・ギャラリーから名画を盗んだ、60歳のタクシー運転手ケンプトン・バントンを描く。バントンはゴヤの絵画を“人質”に取り、イギリス政府に対して身代金を要求。テレビが唯一の娯楽だった時代に、その身代金を寄付することで、イギリスの公共放送であるBBCの受信料を無料にし、孤独な高齢者たちの生活を助けようと行動を起こす。だが、事件には隠された真相があった。

主人公ケンプトンを演じたのは「アイリス」でアカデミー賞助演男優賞を受賞し、「ハリー・ポッター」シリーズなどでも知られるジム・ブロードベント。「ジムの演技は愛情たっぷりで、彼が演じた主人公を愛さずにはいられない」と監督が語る、ユーモアとウィットにあふれる演技を見せる。妻役を、「クィーン」でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、「黄金のアデーレ 名画の帰還」「ワイルド・スピード」シリーズなど、ジャンルを問わずに活躍するヘレン・ミレンが務めている。息子役は、「ダンケルク」などのフィオン・ホワイトヘッドが演じる。

監督を務めるのは、「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル。今後の待機作に、エリザベス2世の素顔に迫ったドキュメンタリー「Elizabeth」が控えていたが、今年の9月に65歳の若さで惜しまれながらも亡くなり、本作が長編遺作となった。

【作品情報】
ゴヤの名画と優しい泥棒
2022年2月25日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©PATHE PRODUCTIONS LIMITED 2020

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