任期満了に伴う上越市長選挙(31日投開票)は最終盤を迎え、選挙戦は残り2日。元市議の中川幹太氏(46)、前副市長の野澤朗氏(64)の無所属新人同士による激戦に拍車が掛かり、それぞれの訴えにはさらに熱がこもる。(掲載は届け出順)
野澤氏は自民党や企業・団体、8割近い上越市議が名を連ねる支援議員団などと組織戦を展開。日中は市内各地を街宣し、夜は連日、個人演説会で熱弁を振るう。
現市政の行財政改革を「財政状況が改善、安定した」と評価する一方で、「市民の暮らしの中で、皆さんに我慢を強いてしまった。『お金がないと』という言葉が一番使われてしまった。残念でたまらない」と指摘。「行財政改革に軸足を置いた市政から、未来を目指し、将来を見通せる、施策中心の市政に変える」と有権者に呼び掛ける。
平成17年の14市町村合併で市の担当課長を務めた経験を生かす。28日午前に安塚区で行った街頭演説では、「この16年間で1回でも『合併しなければ良かった』と思われたとしたら、『大変申し訳なかった』と申し上げている。私が考える新しい上越市は、それぞれの地域でそこに住みたいと思っている人が安心して住み続けられる町」と主張した。