三浦・油壺の観光客減、地元に影 マリンパーク閉館1カ月

閉館から1カ月近くたち、閑散とした京急油壺マリンパーク周辺=28日、三浦市三崎町小網代

 国内の先駆的な水族館として親しまれてきた京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市三崎町小網代)が閉館して30日で1カ月。希少種をはじめ飼育していた生き物の大半は既に他の水族館へ引き渡された。一方で油壺地区を訪れる観光客は減り、地元商店にも影を落としている。

 「まったく駄目。土・日曜日もお客さんが入らない」。近くの磯料理店「あじろ亭」の店員は落胆する。

 最終日には5千人以上が来場するなど閉館が発表された5月中旬以降は大勢の観光客でにぎわった油壺地区だが、今は人通りがほとんどない。

 マリンパークより早い1953年の創業。同じ通りの同業者や土産物店は姿を消した。「閉館に合わせて店を畳もうとも思ったが、また人出が戻る可能性はある。早く跡地利用を進めてほしい」と期待する。

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