神奈川・南足柄にジビエ処理施設を 女性狩猟団体がCF「地域の財産に」

南足柄市にジビエの処理加工施設を作ろうと資金を募る「Japan Hunter Girls」メンバー(JHG提供)

 獣害などで捕獲した野生鳥獣を利活用するためのジビエ処理加工施設を神奈川県南足柄市内に設置しようと、同市を拠点に活動する女性狩猟団体がクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。目標金額は施設費用の一部に充てる250万円で、11月末まで実施する。担当者は「捕獲した命をありがたくいただき、足柄地域の活性につながるような施設を造りたい」と呼び掛けている。

 一般社団法人「Japan Hunter Girls(JHG)」(同市飯沢)は、女性や若手ハンターの活躍の場を広げようと県猟友会に所属する20~50代の女性14人のハンターらで構成され、昨年9月には法人化した。現在、夏季は市から依頼された有害鳥獣の駆除を行い、冬季は各自での狩猟を行っている。

 JHGによると、野生鳥獣を精肉するには、捕獲後2時間以内に処理施設に持ち込む必要がある。現在は近隣の町まで鳥獣を運んでいるという。JHGの理事で広報担当の脇島里江さん(39)は「今後、衛生面を考慮した新たな基準が設けられた場合、今借りている施設では対応できなくなってしまう可能性がある」と説明する。

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