アルピーヌ、2022年もLMP1カーでのWEC参戦を計画「ほとんど変更なし」とチーム代表

 アルピーヌ・エルフ・マットミュートの名でWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦しているアルピーヌ・エンデュランス・チームは、FIA国際自動車連盟がLMP1マシンの同クラス参加に関する“特別措置”を2022年末まで延長することを受け、来シーズンもオレカ製のノンハイブリッドLMP1カー『アルピーヌA480・ギブソン』を使用したプログラムを継続する見込みだ。

 チーム運営を行っているシグナテックのボス、フィリップ・シノーは10月28日からWEC第5戦バーレーン6時間レースが開催されているバーレーン・インターナショナル・サーキットでSportscar365に取材に応え、フランスのチームが現在のプログラムをほとんど維持したかたちで来年もシリーズに参加することを明らかにした。

 ニコラ・ラピエール、マシュー・バキシビエール、アンドレ・ネグラオの3名はいずれもチームに残留するものと思われ、引き続きハイパーカークラスでLMP1カーをドライブすると予想される。

「イエス、そのような計画だ」と、プログラム継続の意思を訪ねられたシノーは答えた。

「我々はWMSC世界モータースポーツ評議会への(クルマの)登録に関して通常の方法で行っている。それは現在進行中だ」

「私は3人のドライバーがプログラムに残ってくれることを期待している。彼らはよくやってくれている。我々は本当に良いチームだ」

 シノーは2023年の計画についてはまだはっきりしていないと述べたが、LMDhプラットフォームを利用してWECに参加するメーカーや、プジョーとフェラーリがLMHル・マン・ハイパーカー規定のクルマでフルシーズンプログラムを実施することから、LMP1の「ストーリーは終りを迎える」と考えている。

 彼はアルピーヌが2024年に独自のLMDhプログラムを開始する前年については、LMP2カテゴリーに戻ることが最良の短期的な道であることを示唆した。

「我々はレーシングチームなので、そこに居続けたいんだ」とシノー。

「まっとうな方法はLMP2に復帰することだ。若いドライバーを育てる簡単な方法でもある。もちろん、他にもチャンスはあるかもしれないが、それは決して多くはない」

アルピーヌ・エルフ・マットミュートの36号車アルピーヌA480・ギブソン
2021ル・マン24時間レースで総合3位表彰台を獲得したアルピーヌ・エルフ・マットミュート。左からフィリップ・シノー代表、マシュー・バキシビエール、アンドレ・ネグラオ、ニコラ・ラピエール

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