監督就任後の〝初陣〟を白星で飾った。ソフトバンクの藤本博史監督(57)が30日、フェニックスリーグ・楽天戦(アイビー)を指揮し、チームは7―3で勝利した。
ペイペイドームでの就任会見から一夜明けた。新指揮官は二軍監督としての残された仕事を全うすべく、宮崎へとんぼ返りした。所信表明で得点圏での打撃を課題として掲げた中で、思いに応えるかのように若鷹野手陣はチャンスで得点を積み重ねた。藤本監督は「今日に関してはね。やっぱり確率を上げていかないとね」と話した。
求めているのは打席の中での考える力を養うことだ。各打者が状況や役割に応じた打撃を徹底できれば確実に得点力はアップする。
「ほぼサインも出してない。走者がたまった時にどういう打撃をするか見てるだけ。クリーンアップだったら返す打撃をしてくれていいと思うし、追い込まれたらちょっと方向を変えようかな? とかね。足の速い選手だったら(一、二塁で)内野ゴロを打っても一、三塁でもう一回チャンスになるわけやから。そういう野球観を養ってくれたら」。
クレバーな野球に加えて、明るいムード作りもしていく。藤本監督自身も選手を盛り立てるのがうまいモチベーターでもある。明るいベンチについて「大歓迎です」とニッコリだ。
「負けているからシュンとするのではなく、行くぞという気持ちを前面に出してくれた方がいい。全員が声を出していけるようになってほしい。声が出ないのたくさんいますからね」と続けた。
常勝復活へ世代交代が急務となっているソフトバンク。藤本イズムを吸収した若手の台頭に期待が集まる。