【衆院選2021】神奈川県内候補者アンケート・選択的夫婦別姓 賛成7割 自民は割れる

 31日の投開票日に向け、激しい選挙戦が展開された衆院選。神奈川新聞社は、県内18小選挙区の立候補者を対象に、考えや主張を知るためアンケートを実施し、回答を得た。その中から三つのテーマに絞って紹介する。3回目のテーマは「選択的夫婦別姓」について。

 アンケートの設問は「選択的夫婦別姓に賛成ですか、反対ですか」。これに対し、(1)賛成(2)どちらかといえば賛成(3)わからない(4)どちらかといえば反対(5)反対─の5項目の回答を設定した。有効回答は47人。

 「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせた賛成派が36人で、全体の7割超を占めた。「どちらかといえば反対」「反対」を合わせた反対派は7人で、「わからない」が4人だった。

 野党の立民、共産、維新、国民、社民のほとんどが賛成派。自民は「わからない」と無回答を合わせた賛否不明派と、賛成派、反対派の3派に分かれた。

◆自民3氏が無回答 「“家”の議論不十分」

 無回答の3人はいずれも自民だ。2区の自民・菅氏は自由記述欄で「国民の間にさまざまな意見があるため、国民各層の意見、国会での議論を踏まえ慎重に議論する」と説明した。一方、同区で賛成派の立民・岡本氏は「個人の人格を尊重し両性の平等を具現化するためにも、選択的夫婦別姓制度の早期実現が必要」と主張している。

 同じく無回答だった5区の自民・坂井氏も「この議論は“家”の議論にも直結するが、そういう観点からの議論が不十分。議論を深めることが必要」と指摘。同区で賛成派の立民・山崎氏は「あらゆる差別が解消され、すべての人が自分らしく暮らせる、多様性を認め合える『当たり前の社会』を目指す」としている。

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