ブレーブス WS第4戦のオープナーはメジャー初先発の新人・リー

ブレーブスのブライアン・スニッカー監督は、ワールドシリーズ第4戦にオープナーを起用する方針を明言していたが、メジャーで1度も先発経験がない新人左腕ディラン・リーがオープナーに指名された。ワールドシリーズでメジャー初先発のマウンドに立つのは史上初めての出来事である。また、今季メジャーデビューしたリーは、レギュラーシーズンで通算2試合しか登板しておらず、これはワールドシリーズで先発する投手としては歴代最少記録だという(従来の記録は6試合)。

現在27歳のリーは、2016年ドラフト10巡目(全体293位)でマーリンズに指名されてプロ入り。メジャー昇格を果たせず、今年3月に解雇された。その後、ブレーブスとマイナー契約を結び、今季はAAA級で35試合に登板して46回2/3を投げ、5勝1敗1セーブ、6ホールド、防御率1.54、54奪三振の好成績をマーク。9月下旬にメジャー初昇格を果たし、リリーフで2試合に登板した。

エリアス・スポーツ・ビューロー社によると、レギュラーシーズンで通算2試合にしか登板していない投手がワールドシリーズで先発するのは初めて。これまでは1980年のワールドシリーズで先発したマーティ・バイストロム(フィリーズ)と2015年のワールドシリーズで先発したスティーブン・マッツ(メッツ)の6試合が最少だった。

ブレーブスは昨年のリーグ優勝決定シリーズでA・J・ミンターをオープナーに起用。ミンターはそれまでメジャーでの先発経験が1度もなく、ポストシーズンでメジャー初先発を記録するのは史上初めてだった。リーはワールドシリーズでメジャー初先発のため、スニッカーは「今日の午後まで彼には伝えなかった。事前に発表すると、彼の携帯電話にたくさんのメッセージが届いて眠れなくなってしまうからね」と配慮。ちなみに、リーが公式戦で先発するのは、マーリンズ傘下A級でプレーしていた2017年以来となる。

【追記】オープナーを務めたリーは、一死しか取れず、1安打2四球で満塁のピンチを招いてマウンドを降りた。

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