【衆院選2021】苦戦の甘利氏「野党共闘許されぬ」 金銭授受問題の責任問われ反論も

報道機関からのインタビューで「政治とカネ」の問題を巡り手振りをまじえて反論する甘利幹事長=31日午後9時20分ごろ、都内の自民党本部

 衆院選の神奈川13区で苦戦が伝えられている自民党の甘利明幹事長(72)は31日夜、都内の党本部に設けられた開票センターに厳しい表情で入った。

 報道各社の情勢調査で与野党一騎打ちの自身の選挙の苦戦を伝えられ、各局インタビューでは「政策を置き去りにした野党共闘は許されるものではない」と悔しさをにじませた。

 自身の金銭授受問題に対する責任をたびたび問われ、「会見では質問が尽きるまで説明してきた」「ちゃんと(捜査当局には)調べてもらっていますよ」と語気を強め反論。「脇が甘い」との指摘には「支持者という人をそうは邪険にはできない。あなたならどうしますか」と質問者へ問い返す場面もあった。

 自身はじめ与党の選挙戦を巡っては「多くの票が野党へと寄る一対一の戦いは厳しい」と振り返った。

 選挙戦では応援で全国を駆け巡り、地元では代わりに地方議員らがマイクを握りカバー。コロナ禍で大規模集会を開催できないなど陣営には戸惑いも。接戦が伝えられ終盤の3日間は地元で引き締め図った。最終日のマイク収めでは「これからの日本には私が必要だ」と訴えていた。

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