【柔道】鈴木桂治監督が愛弟子・斉藤立を糾弾「重量級特有の甘さがある」

鈴木桂治監督(東スポWeb)

柔道男子日本代表の鈴木桂治監督(41)が愛弟子に猛ゲキを飛ばした。

かねて鈴木監督は「最重量級(100キロ超級)での五輪金メダル」目標に掲げてきたものの、GSパリ大会(16、17日)では小川雄勢(パーク24)と佐藤和哉(日本製鉄)がそろって初戦敗退。GSバクー大会(11月5~7日)の100キロ超級には、鈴木監督が国士舘大でも指導する斉藤立(国士舘大)が出場予定だが「重量級特有の甘さがある。所属のときからどこが痛いから休みますというような休んで治そうという風になっている」と糾弾した。

重量級の選手たちにかかる体への負担の大きさは鈴木監督も理解済み。とはいえ「医学的にも最前線をいっている治療が多いので、休んで治すのはスポーツ界では当たり前になっているかもしれないが、できる痛みとできない痛みって言葉を僕もよく言われていた。これくらいの痛みならできるな、これ以上いったらやばいなっていう線引きは本人にしかできないが、この線引きが非常に低くなっている」と指摘した。

スポーツの世界においてケガは付き物。上手に付き合っていくことが大事だからこそ「練習にしてもこれだけやればいいだろうとか、自分で自分にボーダーラインを引く選手が重量級には多い気がする。あとは笑ってごまかしたりとか。それがかわいさと言えばかわいさだが、それ以上に勝負の世界の厳しさっていうのは、残酷なものがあるので、そういった状況が自分に降りかかってきたときに、乗り越えるには甘えを無くすこと」と愛のムチを送った。

08年北京大会の石井慧(現MMAファイター)以来の五輪金メダルを目指す最重量級。国士舘大でも指導を仰ぐ大先輩の提言は果たして斉藤に届くのだろうか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社