【新日本】US王者・棚橋が柴田の〝闘魂〟で突き進むG1リベンジロード「ゴールはオカダだな」

柴田に〝闘魂〟を注入された棚橋(東スポWeb)

新日本プロレスのIWGP・USヘビー級王者、棚橋弘至(44)のリベンジロードがスタートする。G1クライマックスは4勝5敗と屈辱の負け越しに終わったが、KENTA(40)とのV2戦(6日、エディオンアリーナ大阪)へ気合十分。G1で敗れた相手全員との防衛戦を見据えるエースを奮い立たせるのが、奇跡の復活を目指す同期・柴田勝頼から注入された〝闘魂〟だ。

US王者として臨んだG1は不本意な結果に終わった。棚橋は「結果的にはよくないんですけど、今年はコンディション的には悪くなかったんですよ。手応えはありましたね。また来年出るために、G1までの1年間、ちゃんと結果を残さないといけないなと」と冷静に振り返った。

とはいえ名誉回復の義務はもちろんある。「G1で負けた選手っていうのは、全員USヘビーのベルトを巻いて防衛戦の相手に順番に指名してやりますよ。あと5人いますんで。ゴールはオカダ(カズチカ)だな」。G1覇者のオカダを〝最後の標的〟にし、ジェフ・コブ、EVIL、タイチ、チェーズ・オーエンズと雪辱しなければならない相手は多い。

「…ちょっと年をまたぎそうだな。『今年の汚れ今年のうちに』とはいかないほど汚れ切ってしまったので」と苦笑したが、巻き返しの第一歩を踏み出す前に別ブロックだったKENTAに負けるわけにはいかない。

さらに気持ちを駆り立てるのが盟友の雄姿だ。急性硬膜下血腫から奇跡の復活を目指す柴田が、10月21日の日本武道館大会にサプライズ登場。ザック・セイバーJr.とのグラップリングルールのエキシビションマッチで、約4年半ぶりのリング復帰を果たした。

棚橋は「刺激になりましたね。柴田さんね、僕を含めてほとんどの選手に言ってなかったんです。親しいスタッフくらいかな。『うわあ、やられた』って」と当日の驚きぶりを語る。その上で「それ以上にリング上でイキイキと試合してる姿を見て、人としての強さを感じて。時代ってどうしても進んでいくんですけど、同日デビューの同世代の選手がもう一度奮起する姿っていうのは、同じ時代を生きてきたレスラーとしてエネルギーをもらいますよね」と話し、再起の誓いを新たにした。

8月のベルト奪取時には、米国マットでの防衛戦も公約している。「US王者になって、向こうで防衛戦をしないことには。本当に輝くのは向こうでやることなので」。同王座の本来の意義を果たすためにも長期政権は譲れない。エースが必勝の十字架を背負い大阪決戦へ向かう。

© 株式会社東京スポーツ新聞社