衆院選長崎4区 北村さん 大接戦制す

8選を果たし、万歳をする北村さん=1日午前2時3分、佐世保市JAさせぼホール

 与野党が激しく競り合った長崎4区は、自民前職の北村誠吾さん(74)が僅差でかわし、8選を果たした。「保守の火を守ったぞ」。長崎県佐世保市内のホールに集まった支援者は、吉報が届くと歓喜に沸いた。
 国政に進出して7期21年。一昨年には地方創生担当相として初入閣し、全国を駆け回った。「霞が関の官僚から一目置かれる存在になり、地方と国をつなぐ仕事が格段にしやすくなった」と自信を深めた。
 一方、閣僚時代の不安定な国会答弁や失言に厳しい目が注がれた。選挙区内の党地域支部からも「衆院選で勝てるのか」と不安が噴出。党県連は、複数の支部や団体から推薦された県議を党本部に公認申請した。
 逆境に立たされ、「自分の不行き届きを反省し、弱気になった時もあった」。それでも、自らの公認を信じる党佐世保支部の県市議らと準備を整えた。
 党本部裁定で決着したのは公示4日前。挙党態勢が整わないままの出陣式では「最後の戦い」と決意を語り、支援者は「保守の火を消すな」を合言葉に団結した。「盟友」の朝長則男佐世保市長や公明党が全面支援し、金子原二郎農相も度々応援に入った。医療や農業、建設など幅広い業界団体の後押しを受け、劣勢をはね返した。
 北村さんは支援者に感謝の言葉を述べ、「古里長崎、県北の発展のために頑張る」。拳を握り締め、力強く誓った。

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