パドレスがメルビン新監督を正式発表 最優秀監督賞3度の名将

日本時間11月2日、パドレスはジェイス・ティングラー前監督を解任してから約4週間が経過し、アスレチックスの監督を務めていたボブ・メルビンが新監督に就任することを正式発表した。A・J・プレラーGMは「ボブの名前は候補者リストの最上位にあった」とコメント。今季、積極補強で「打倒・ドジャース」の1番手に挙げられながらもリーダーシップの欠如によりチームが機能せず、期待はずれのシーズンを過ごしたパドレスは、最優秀監督賞を3度受賞している球界屈指の名将を手に入れた。

メルビンは就任記者会見で約30分にわたって記者からの質問に答えた。現在のパドレスはチーム再建を終了して球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指すフェイズに突入しており、実績十分のメルビンもまだワールドシリーズ制覇の経験はない。「このチーム、この街、この球団組織にとって、次の大きな目標はポストシーズンを勝ち進み、ワールドシリーズを制覇することだ。彼らは勝ちたがっている。それは私も同じだよ」とメルビン。自身初のワールドシリーズ制覇を目指すうえで、パドレスにはそのチャンスがあると考え、監督を引き受けたようだ。

とはいえ、新監督探しをスタートした当初、プレラーがアスレチックスとの契約を1年残していたメルビンを引き抜くのは簡単ではないと思われた。プレラーはアスレチックスのビリー・ビーン副社長に電話をかけ、メルビンとの面接を行う許可を求めたときのことを「チャンスはない、地獄に落ちろ、と言われたよ」と冗談半分に振り返る。しかし、ビーンは「メルビンのために最善を尽くしたい」と考え、メルビンにパドレスからのオファーがあることを伝達。メルビンがパドレス移籍に興味を示し、今回の異例の引き抜きが実現した。プレラーは「アスレチックスのおかげだ」と語っている。

マニー・マチャド、フェルナンド・タティスJr.などパドレスの個性豊かな面々を、通算1346勝の名将メルビンはどのようにまとめ上げていくのだろうか。なお、メルビンはアスレチックスからコーチを連れてくるつもりがないことを明言している。

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