マルドナードが1試合3打点の活躍 ソーシア元監督は驚かず

「負ければ敗退」というワールドシリーズ第5戦で3打点を叩き出す活躍を見せ、チームの勝利に大きく貢献したマーティン・マルドナード(アストロズ)。ポストシーズンの最初の14試合で41打数4安打(打率.098)、2打点、1四球だった男が3打数1安打3打点1四球の活躍を見せたことは大きなサプライズとなった。しかし、マルドナードがエンゼルスでプレーした2017~18年にエンゼルスを率いていたマイク・ソーシア元監督は、マルドナードの実力を高く評価。第5戦の活躍にも驚きはなかったようだ。

マルドナードはエンゼルス時代の2017年に自己最多の138試合に出場し、キャリアハイの95安打、14本塁打、38打点をマーク。この年はゴールドグラブ賞も受賞した。ソーシアはマルドナードの打撃について「打率が示すほど簡単にアウトを取れる打者ではない」という印象を持っており、「ワールドシリーズ第5戦で見せたように、彼はゾーン外のボール球をめったに振らない。ストライクゾーンをしっかりコントロールできる打者なんだ。(投手にとって)常にタフな打者だよ」と語る。

「もし失投をすれば、彼はホームランを打つのに十分なパワーも持っている。必要なときにはボールを転がすことができるし、エンドランも上手い。打撃成績にはなかなか現れないが、彼は打撃面でもチームにしっかり貢献できるんだ」とソーシア。マルドナードの実力を高く評価しているからこそ、犠飛、押し出し四球、タイムリーで3打点を叩き出した第5戦のマルドナードの活躍は、ソーシアにとってサプライズではなかった。

守備面については「彼は様々な部分で非常に優秀な捕手だ。肩は強いし、よく動ける。ブロッキングやレシービングも上手い。そして、最大の長所は試合前のゲームプランを試合の展開や打者の様子に合わせて変えられるところだ」と絶賛。ドジャースの正捕手として活躍したソーシアだからこそ、「彼は頭のいい捕手だ。彼の野球IQは途轍もないよ」とマルドナードの真の価値を理解しているのかもしれない。また、捕手(マルドナード)、遊撃手(カルロス・コレア)、中堅手(チャス・マコーミック)とセンターラインに名手を揃えていることがアストロズの強みであると指摘した。

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