韓国LG製の電池搭載車でまた火災...今度はジャガーのEVモデル あわや化学工場に引火

ハンガリーで「ジャガー」の電気自動車モデルから火災が発生した。搭載されたバッテリーは韓国LG製のものであることが分かった。同車両は全焼した。

参考記事:韓国紙「現代自動車のEVリコールが遅々として進まず」「LGが巨額賠償で電池供給できず二重苦」

ハンガリーや韓国メディアによると、先月25日、ハンガリーのセケスペヘルバル地域にある化学倉庫の隣で充電中だった「ジャガーI-PACE」で火災が発生した。

この火災で事故車両が全焼し、高温により周辺建物の断熱材とそこに保管されていた各種建築資材の包装が燃えた。幸いにも、化学工場に引火せず、人命被害も無かった。

現地消防当局の報告書によると、消防隊員が到着した時、すでに事故車両は丸ごと燃えており、発泡ジェット2つで炎を鎮火したの後、建物周辺にあった車両残骸を除去した。ところがバッテリーパックが再び加熱され引火し、完全に消えるまで5時間近くかかったという。電気自動車の火災は鎮火に時間がかかるのが特徴だ。

全焼したジャガーのI-PACE=ハンガリー現地紙

ジャガーI-PACEには84.7kWh容量のリチウムイオンバッテリーが搭載されており、1回の緩衝時の走行距離はWLTP基準で470kmだ。

I-PACEの火災事故は9月に米国でも発生した。米国現地時刻で9月17日、米国オレゴン州レドモンドにあるある住宅街に停められていたI-PACEから火災が発生した。

この火災で車両がほぼ全焼したが、車両の裏側にあった家に広がらなかった。当時現場に出動した消防士たちは消化水の追加を要請するなど、火災を鎮圧するのに苦労し、火を完全に消すのに2時間かかったという。

事故車両に搭載されたバッテリーはLGES(LGエナジーソリューション=LG化学の電池部門が分社化された法人)のポーランド工場で生産されたものと推定されている。事故との因果関係は現在のところ不明だが、LG製のバッテリーが搭載された現代自動車の「コナEV」や米GMの「ボルトEV」では数多くの火災事故がこれまで発生した。米INSIDEEVS紙は同事件を報じる記事でLG製バッテリーの火災事例を挙げながら、I-PACEの火災事故が今のところ2件に留まっているのは、GMのボルトEVに比べ生産量が少ないからであると伝えた。

LGESは現在、世界EVバッテリー市場において中国CATLとシェア1位を争っている。上場(IPO)で最大10兆円の市場価値が予想されていたが、相次ぐ火災事故を受け、これが見送られている。LG側は現代自動車や米GMに数千億円規模の損害賠償を行うとみられている。

参考記事:韓国LGが賠償する「ボルトEV」でまた事故 「火災物語にさらに燃料を追加」米紙

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