京王線の無差別刺傷事件の報道についてカンニング竹山がコメント

新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」が、「ABEMA NEWSチャンネル」にて、ニュース番組『ABEMA Prime』を平日夜9時より毎日生放送している。

2021年11月1日(月)の放送では、京王線の車内で発生した刺傷事件の容疑者が「映画やこれまでの事件から影響を受けた」と供述していることから、模倣犯が登場する背景や、映画やアニメなどの映像コンテンツが与える影響について考えた。

番組MCでお笑い芸人のカンニング竹山は「模倣しない人がほとんどなのにな、と思う。それよりも、心の闇のようなものが問題だと思う」と自身の意見を述べた。ウェブクリエイターのシモダテツヤは「事件などの影響でコンテンツを制限することによって、コンテンツの内容が変わっていくことはものづくり側として腹が立つ。また、規制されたことで『やめさせてやった』と、容疑者の成果になるのは嫌だ」と、抵抗感をあらわにした。ジャーナリストの堀潤も「犯罪を肯定するという意味では全くないが、コンテンツを規制するのではなくて、背景にある社会問題を改善しない限りはこういった犯罪は止まないのでは?」とコメントした。

また、事件報道について竹山は「俺もコメンテーターをやってるから何とも言えないけど、昼間のワイドショーなどで最初だけ過熱した報道をしてしまう。面白おかしく伝えているわけではないという伝え方を模索したい」と語った。

韓国でキャスターとして活躍していた国際社会文化学者で歌人のカン・ハンナは「韓国の報道では犯罪を起こした人の顔や名前を公開しない。犯人の承認されたい欲求が発散できない報道の仕方をしている。注目を集めたい、主人公になりたいという理由で犯罪を起こしていたとしたら、日本も報道を少し変えてみては?」と提案。これを受けて、竹山は「メディアは、容疑者がなぜ事件を起こしたのかという情報が早く欲しいし、その情報をすぐに流すわけですよね。でも、裁判になってみると、実は犯行理由がメディアで報じられた内容と違うこともある。そういう事件こそ、最初に出てきた犯行理由をバンバン報道するのではなく、最初は冷静に報じ、裁判で語られた犯行理由を報じないと。今回の事件に関しても、昨日今日で報じられた犯行理由が僕の頭の中でインプットされている。それって危険だなって思う」と危機感を示した。

堀も竹山の意見に同意を示し、「このような事件が起こる度に、今日は伝えるけれども、時が経つにつれて報道が少なくなり、いずれ報道されなくなって、結審したときだけちょっと伝えて…という報道をしている。全容がわからないまま、記憶だけ浮遊していく報道を卒業しなければならないのでは」と語った。

コーナーの最後に竹山は「嫌だけど、起こってほしくないけど、またこういう事件が起こる可能性はあると思う。同じ報道の仕方でやっていると、その次の事件に繋がるかもしれない。だから報道のやり方を考えなきゃいけない。アメリカの銃乱射の事件の場合は、アメリカのメディアはどう報じているんだろう?と気になった」と話した。

本放送の様子は、現在も「ABEMA」にて見逃し配信中。

■『ABEMA Prime』 放送概要

放送日時 :毎週月~金曜 夜9時~夜11時  ※生放送

放送チャンネル:ABEMA NEWSチャンネル

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