【北京五輪】改善されない人権問題 カナダの五輪金メダリストが胸中を吐露「世界を一つに」

人権問題が解決されないまま北京五輪の開催は近づいている(ロイター)

来冬の北京五輪まで残り100日を切った中、カナダの五輪金メダリストがあの問題を斬った。

北京五輪を巡っては、複数の人権団体や米国議員がイスラム教徒の新疆ウイグル自治区などでジェノサイド(大量虐殺)が行われていると主張。ボイコットを求め続けており、一部のカナダの政治家も同調している。

そんな中、2018年冬季平昌五輪フリースタイルスキー・女子ハーフパイプ金メダリストのキャシー・シャープが人権問題について言及した。

シャープは、カナダ公共放送局「CBC」に「人道的な問題に立ち向かうための最良の方法は、ありのままの自分でいること」と明かした上で「『あなたは何をしているのか、どうやって助けているのか、私は何をして貢献できるのか』ということを考えると、自分がとても小さく感じます」と持論を述べた。

キャシー自身も複雑な感情を抱いているというが、アスリートにできることは限られている。「私はアスリートとして五輪に参加し、自分のスポーツを披露することで、自分の役割を果たしています。私が五輪に行くのは、世界を一つにするため、そしてみんながカナダを見て応援してくれるためなのです」と語った。

2008年夏季北京五輪でも人権問題が大きな話題となった。13年の時を経ても改善されていないからこそ、アスリートも様々な思いを感じているようだ。

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