サイバー犯罪対処 長崎県警初の技術アドバイザー 河田さん(トレンドマイクロ)に委嘱

井手部長(左)から委嘱状を受け取る河田さん=県警本部

 サイバー犯罪に対処するため長崎県警は2日、情報セキュリティー企業「トレンドマイクロ」(東京)でサイバー犯罪関連を調査するサイバーセキュリティーの専門家、河田芳希さん(41)をテクニカルアドバイザーに委嘱した。
 県警の同アドバイザー委嘱は初めて。サイバー犯罪捜査・対策への助言や、最新の情報通信技術の情報を提供してもらう。期間は来年3月末まで。
 同社は、県警など産学官14機関がサイバーセキュリティー対策で2017年に結んだ相互協力協定のメンバー。河田さんは同社で「マルウエア」(悪意のあるソフト)の動向調査や、個人情報を盗み取る偽サイト「フィッシングサイト」の分析業務を担う。
 県警本部であった交付式では、井手孝志生活安全部長が委嘱状を手渡し「県民の安全安心に使える知恵を提案してもらいたい」とあいさつ。河田さんは「被害の低減に少しでも貢献できれば」と語った。
 県警サイバー犯罪対策課によると、昨年摘発したサイバー犯罪は、個人情報を不正に入手して悪用した詐欺事件など67件。今年は9月末までに45件摘発しており、前年同期に比べ11件増えている。

© 株式会社長崎新聞社