【北京五輪】中国政府が異例の食料備蓄〝命令〟 新型コロナ対策かそれとも〝台湾危機〟か動揺

北京五輪まで100日を切っている(ロイター)

中国政府が異例の〝食料備蓄命令〟を発し、国内で「台湾と戦争か」との憶測も広がってパニックに陥っている。

中国当局は新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するとして強力な封鎖政策を発表し、商務省が「家族で日常生活と緊急事態に備えて、必要なだけの必需品を備蓄しておくこと」と国民に対して生活必需品を備蓄するよう要請した。だがなぜそこまでの対応が必要なのか詳しい説明がなく、国民の間で動揺が拡大。香港紙「サウスチャイナモーニングポスト」が「SNS上で『台湾との戦争を控えているのではないか』との言葉が広がっている」と混乱を招いていると報じた。

「このような告知は、ウェイボー(中国版ツイッター)で台湾と戦争を控えているのではないかとの憶測を呼び起こし、一部の中国人が混乱に陥っている」と指摘。中国国民の声として「台湾と戦争を控えてこのような措置を取ったようだ」「新型コロナ禍が我々の考えよりも深刻なようだ」などの意見を紹介した。

北京五輪を前に新型コロナの徹底した抑え込みを図っているとの見方もあるが、どちらにしても国民の不安を煽ることになり、現地では一部でパニックが起きつつあるという。そのため中国メディアでは「経済日報」などが「新型コロナのための封鎖に備えようとする意図だった。住民たちは動揺する必要はない」と報じ、騒動の火消しに躍起になっている。

世界一の約14億人の人口を誇る巨大国家が今後パニックに陥れば各国にも影響が出るだけに不安が募る。

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