沖縄のHIV感染者15人 27%がエイズ発症 2021年10月時点

 沖縄県ワクチン接種等戦略課は2日、2021年に県内でHIV感染が判明した人は、10月24日時点で15人との速報値を発表した。そのうち27%に当たる4人がエイズを発症した。例年、年明けに前年の人数を発表している。今回は保健所の新型コロナウイルス対応を理由に1年以上休止していた無料・匿名のHIV検査の再開に合わせて公表した。

 感染者はいずれも男性。感染経路は「同性間性的接触」が13人と最多で、次いで「異性間性的接触」が1人、「その他・不明」が1人だった。年代別では20代が2人、30代が3人、40代が6人、50代が4人。

 発症者が全体の27%と高い割合を示していることから、県はエイズの発症前に治療を受けたり、他者への感染を防いだりするために、感染の不安がある場合は早めにHIV検査を受けるよう呼び掛けている。

 県は同日、休止していた無料・匿名のHIV検査について、八重山を除く五つの保健所で、11月から順次、限定的に検査業務を再開することを発表した。

 中部保健所は9日から再開し、以後毎月第2・第4火曜日の午前9時30分から午前10時30分まで実施する。北部保健所は16日から再開し、以後毎月第3火曜日の午前9時から午前11時まで実施する。いずれの保健所での検査も要予約。

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