首里城「希望の象徴に」 焼失2年 知事が公園内視察

 首里城焼失から2年が経過したことを受け、沖縄県の玉城デニー知事は3日、復元作業が進む那覇市の首里城公園内を視察した。2022年は正殿の復元工事着工と新しい沖縄振興計画のスタートが重なると説明し「首里城の復興が希望の象徴になる形で進めていきたい」と決意を述べた。

 玉城知事は「防火設備や施設管理体制の強化、周辺のまちづくり、伝統技術や伝統文化の継承など、立体的かつ継続的に取り組みを続けている」と、県の首里城復興基本計画を説明。県内、国内外から多くの寄付を受けていることなどを踏まえ「首里城を身近に感じていただけるよう工夫を凝らしたい。琉球の歴史文化を感じ、ふるさとへの誇りと愛着が育まれるよう、文化の継承につなげる取り組みを進める」と話した。

 火災の原因や責任の所在については「県は施設の管理者として、沖縄美ら島財団は指定管理者としての責任がある。県としては再発防止検討委員会の報告書を踏まえ、二度と起こらないように、再発防止を着実に、確実に進めていきたい」と述べた。

© 株式会社琉球新報社