トキ鉄「雪月花」大糸線乗り入れ 1年ぶり  「特急あずさ」とコラボ 糸魚川―南小谷間

◇海・渓谷・山並み晩秋の旅満喫

 糸魚川市観光協会と大糸線活性化協議会、えちごトキめき鉄道、JR西日本金沢支社は3日、「えちごトキめきリゾート雪月花」の大糸線乗り入れ運行を行った。

 約1年ぶり、3回目となる今回は「塩の道」にスポットを当て、JR東日本「特急あずさ」(新宿―松本・南小谷)の乗車とコラボしたツアーを実施。直江津発塩尻行きのAコースに21人、塩尻発直江津行きのBコースに23人、計44人が参加し、晩秋の日本海、姫川渓谷、北アルプスを巡る列車の旅を満喫した。

 糸魚川駅で正午から出発式。直江津方面から入線した「雪月花」を横断幕や小旗で出迎え、大糸線へと送り出した。大糸線活性化協議会長を務める米田徹市長は「当市として非常にうれしい。交流人口につながる」などと喜び、トキ鉄、JRと協力した定期化に期待を寄せた。

「雪月花」大糸線乗り入れの出発式。参加者を横断幕や小旗で歓迎した(糸魚川駅)

 南小谷駅でも関係者、小谷村のゆるキャラ「たりたりOTARI」、地域住民が駆け付け歓迎。約1年ぶりに「雪月花」「あずさ」が並び、鉄道ファンらが写真に収めた。中村義明・小谷村長は「本当に感謝の言葉しかない。南小谷―糸魚川間の利用促進、PRにつなげたい」と思いを新たにしていた。

「雪月花」と「あずさ」のコラボ。鉄道ファンらが写真に収めた(南小谷駅)

 乗り継ぎ時間に参加者は、南小谷駅からバスで千国の庄史料館などを訪問した。直江津から「雪月花」に乗車してきた上越市の60代夫婦は「料理がおいしかった」「おもてなしがうれしい」、塩尻から「あずさ」に乗車してきた長野県安曇野市の50代姉妹は「『あずさ』はいつも乗っているが、『雪月花』は初めて」「お弁当が楽しみ」と期待した。

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