女道楽と落語の英語公演開催 内海英華はNHKに出演逆オファー「お待ちしてますね」

(左から)桂福龍、内海英華、桂福丸(東スポWeb)

女道楽(三味線漫談)師の内海英華(61)、落語家の桂福龍(43)、桂福丸(43)が4日、大阪市内で「OSAKA TRAD SHOW」の開催会見に登場した。

同プログラムは、伝統芸能を活用し、大阪の魅力開発を促進しようというもの。福龍と福丸は「おもしろ英語で楽しむ上方寄席」(12月2~4日=うえほんまち錢屋ホール)、内海と福龍が「おもしろ英語で楽しむ落語&三味線芸」(12月19~20日=ホテルインターゲート大阪梅田)に出演し、英語を駆使した公演を開催する。

カナダ出身の福龍は、日本文化に興味を持ち来日。英語落語と出会い、落語の魅力に魅せられた。桂福団治に入門し、落語の魅力を世界に発信している。

英語落語について「海外にはスタンダップコメディーがあるが、落語は違う。シットダウンコメディーも違う。あえて言えばドラマチックストーリーテリングで、笑ったり泣いたりがあります」と解説。公演について「英語が分からなくても大丈夫。隣の人が笑ったら笑って。笑いがない時は、隣も待ってるから笑ってあげて」と英語が分からない人にも楽しみ方を伝授した。

京都大学卒の福丸は「日本語は一人称がいっぱいあるけど、英語だと全部I(アイ)。人物の演じ分けが難しいので、登場人物が多いとごちゃごちゃする」と英語落語の難しさを明かしつつ、「外国の人が笑ってくれたら、違った喜びがある」とやりがいを打ち明けた。

一方、日本で唯一の女道楽師として活躍する内海は「福龍さんや福丸さんと違って、生まれた時から英語をしゃべってないし、賢い大学も出てない。『ニューヨークに連れて行ったる』という甘い言葉に乗せられて勉強しただけ」と毒づきながらも、公演に向けては「三味線という日本の音を海外の人にも楽しんでもらえたら。今回は踊りも用意してます」と意気込んだ。

くしくも、1日から始まったNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」はラジオ英会話が題材となっているが、内海は「私もラジオ英語講座の本を一冊買って、『英語は難しい』って途中で断念した人間。でも、私たちの英語は、落語や女道楽の普通にしゃべる言葉に変えているから、分かりやすいと思う」とキッパリ。「NHKさん、声をかけてくれるのお待ちしてますね」と出演を逆オファーして、笑いを誘った。

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