ガソリン価格の高騰続く あの果物にも影響 広島

(尋木 萌記者リポート)

「私たちの生活に欠かせないガソリン、こちらの店では10日ほど前に170円を突破しました」

原油価格の高騰を背景にガソリンの値上がりが続いています。

広島県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は1日時点で1リットルあたり168.2円。

9週連続の値上がりで、約7年3カ月ぶりの高値水準になっています。

(ダイヤ石油 矢田部秀一マネージャー)

「2~3カ月で20円ぐらい上がってきている。給油が20リットルとか2千円分とか数量指定で刻んで入れる方が増えてきたように感じます」

ガソリンの値上がりは家計にも打撃を与えています。

(給油に来た人)

「ないと困るものなので(価格が)上がっても入れるしかない」

Q.家計にも打撃

「大きいですよ、やっぱり。毎日(車に)乗ってるんで、なるべく安いところに行ったりする」

「きついですね。これは仕事で乗ってるんですけど個人でも乗るじゃないですか。私も年金の受給者だからこたえますよね」

影響はこんなところにも…。

(澤和輝記者リポート)

「ここはイチゴを栽培しているビニールハウスですが、実はこのイチゴも原油価格高騰の影響が出ているということです」

廿日市市にある田原農園。ビニールハウスでイチゴや胡蝶蘭を栽培しています。

(田原農園今田徳之社長)

「今から冬になってくるとボイラー頼みというかボイラーであっためていくことが多くなるって感じですね」

この農園ではビニールハウス内の温度を安定させるため11月末から3月ごろにかけてボイラーを使って室温を25~30℃に保つようにしています。

しかし、ボイラーに使う重油価格が高騰…例年であれば高くても1リットルあたり80円台後半で取引していましたが、今年は見たことのない金額の見積もりが来たそうです。

(今田社長)

「重油で100円というのはなかなか笑い話で言っていたけど、現実にこんな金額が出てくるっていうのも思ってもなかった」

イチゴの旬を迎える前に見えてきた厳しい現実。

冬の時期には1カ月で約4000リットルの重油を使いますが、値上がりした費用をどこで捻出するか頭を悩ませています。

(今田社長)

「重油が上がっているからとか資材が上がっているからじゃあ値上げしますということがなかなかできない。この冬もちょっと苦しいんじゃないかなという感じですね」

石油情報センターによりますと、原油価格の上昇が落ち着いていることから来週のガソリン価格は小幅な値下がりが予想されるということです。

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