ガソリン価格が高騰中 9週連続で値上がり…7年ぶりの高値に悲鳴

ガソリン価格の高騰が続き、家計に直撃です。ガソリンの小売価格がおよそ7年ぶりの高値となりました。

11月4日に発表されたレギュラーガソリンの全国平均小売価格は9週連続の値上がりとなり、1リットル当たりの価格は168円70銭となりました。前週に比べ、全国平均で1リットル当たり1円40銭上がっています。全国平均のガソリン価格は8月30日には157.8円でしたが、2カ月でおよそ11円上昇していて、168円台となるのは2014年8月以来、およそ7年ぶりの高値となっています。東京・世田谷区になるガソリンスタンド、シンエネ八幡山SSの大西一輝副店長は「このままいくと車を乗る人が少なくなるし、来店客も少なくなる。緊急事態宣言が明けてから旅行に行く人もちゅうちょしてしまうのではないかと思う。ガソリンが売れなくなってきている時代なので、常連や来てくれる客は大切にしていきたい」と話します。店では先行きの見えない上昇に不安を抱いていますが、プリペイドカードを使った割引で価格を抑え、客に還元しています。

頭を悩ませているのは街のドライバーだけではありません。コロナ禍の新たな販売スタイルとして注目を集めるキッチンカーを運営するMe.HALALはチキンオーバーライスの専門店として2020年2月からキッチンカーで営業していますが、ここ最近のガソリンの値上がりに頭を抱えています。安田敬社長は「ガソリンの値上げは厳しい。いつも給油するたびに数字で見えてしまうので、高いなと感じる瞬間」と話します。キッチンカーでは冷蔵庫や炊飯器などの電源で営業中は常に燃料を使うため、影響が大きいといいます。また、車の移動や発電機の燃料、食材の配送などガソリン価格の高騰の影響で経費がおよそ2割増えました。安田さんは「商品の値段を変えるのはなかなか難しい。何とか工夫して経費を削減する方向で乗り越える」と話していて、工夫を凝らながら値上げと闘うキッチンカーの奮闘は続きます。

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