コロナ前には届かず 夏季の和歌山県内観光客数

夏季の紀南主要観光地の入込客数

 和歌山県は、夏季(7、8月)に県内の主要7観光地を訪れた合計客数は260万3300人で、昨年同期より19万6300人(8.2%)増えたと発表した。ただ、コロナ禍前の水準には回復しておらず、観光地によってもばらつきが見られた。

 県は毎年、田辺市龍神村、同市本宮町、白浜町、串本町、那智勝浦町、和歌山市、高野町の観光客をまとめている。7カ所の今夏の宿泊客は60万5800人で昨年より10万6400人(21.3%)増、日帰り客は199万7500人で8万9900人(4.7%)増となった。しかし、コロナ前の19年と比べると、宿泊客は26.3%、日帰り客は13.3%少なかった。

 月別では、7月は県内旅行への補助事業「わかやまリフレッシュプラン」の実施や、梅雨明けが早かったこと、7月22日からの4連休が天候に恵まれたことなどから昨年比で43.6%増となった。一方、8月は新型コロナウイルス「第5波」の感染拡大や、それに伴う不要不急の外出自粛要請、京阪神の緊急事態宣言発令、盆期間の長雨の影響などで10.9%減ったという。

 観光地別では、昨年より増えた所も、減った所もあった。白浜町は昨年比12万100人(26.3%)増の57万7300人。宿泊客、日帰り客とも20%以上増えた。白良浜海水浴場の開設期間が昨年より長かったことや、昨年は開かなかった椿海水浴場を開設したこと、花火イベントの実施などが影響したという。

 串本町は24万700人で、昨年比4万3千人(21.8%)増。ここも宿泊客、日帰りとも20%以上増加した。修学旅行客が多く訪れたことなどにより増えたという。和歌山市も14万500人(12.5%)増え、126万2500人となった一方、他の4カ所では昨年より減少した。

 田辺市龍神村は3万8600人で8800人(18.6%)減。同市本宮町は15万9600人で4万5700人(22.3%)の減。那智勝浦町は11万8400人で6400人(5.1%)減。高野町は20万6200人で4万6400人(18.4%)減となった。

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