AsiaNet 92814
デジタルメディアのディスラプターは、少ない予算で社会的影響を与え、脅威にさらされながらも、「自社の力以上」を発揮している
\- ラテンアメリカ、アフリカ、東南アジアのデジタルネイティブメディア200社へのインタビューをもとにしたレポートは、成長中のセクターへの重要な教訓となっている
\- 85%以上が「重要な政治的、社会的変化」に貢献し、半数以上がジャーナリズム賞を受賞している
\- 60%以上が2019年の総収入が5万ドル未満と回答、半数以上がオンライン攻撃を受ける
ロンドン, 2021年11月4日 /PRNewswire/ -- デジタルメディアの起業家たちは、わずかな予算と絶え間ないオンライン上の脅威や攻撃にもかかわらず、画期的なジャーナリズムを生み出し、社会に大きな影響を与えていることが、新しいグローバルレポートで明らかになった。
Inflection Point Internationalは、起業家精神旺盛なジャーナリストを支援する非営利団体SembraMedia （https://www.sembramedia.org/ ）が、世界的な慈善団体Luminate （https://luminategroup.com/ ）と共同で発行したレポートで、ラテンアメリカ、アフリカ、東南アジアの独立系デジタルネイティブメディア201社へのインタビューをもとに作成されています。
本報告書は、ジャーナリストのMaria RessaとDmitry Muratovの2021年ノーベル平和賞受賞が発表された1ヵ月後に、インタビューを行ったメディアの85％以上が、政治的、社会的に大きな変化をもたらしたジャーナリズムを発信していることを明らかにしました。
LuminateのCEOであるStephen Kingは、「このレポートは、ノーベル賞受賞者のMaria RessaやDmitry Muratovのように、社会に真のインパクトを与え、民主主義の仕組みを強化し、権力に責任を負わせている、創造的で勇気ある新世代のメディアエンタプライズに光を当てています」と述べています。
メディアがインパクトを得たと回答した方法のトップ3は以下の通りです：
· 市民参加の促進に寄与した(76%)
· 観客が実際にデモに参加したり、オンラインでのアクティビズムに参加するきっかけとなった(42%)
· 法律または法制度の変更に貢献した(38%)
レポートのダウンロード
本報告書の全文は、Inflection Point Internationalのウェブサイト （https://data2021.sembramedia.org/ ）に掲載されており、英語、スペイン語、ポルトガル語でダウンロードすることができます。エグゼクティブサマリーは、フランス語、タイ語、フィリピン語を含む12の言語で提供されています。
SembraMediaの共同設立者であるJanine Warnerは、2021年の調査結果は、2017年に発表されたラテンアメリカのみに焦点を当てた最初のInflection Pointレポートの調査結果を基にしていると述べています。
「3つの地域には違いがありますが、データを確認した際に最も印象的だったのは、コミュニティをカバーし、持続可能なビジネスモデルを構築しようと努力している報道機関の間に共通点が見られたことです。」と述べました。「このレポートの目的は、私たちが調査した革新的なメディア組織から教訓を得て、他のメディアがジャーナリズム倫理を損なうことなく、より強く、より持続可能な組織を構築する方法を学ぶことです」
パンデミックの危機を乗り越えるために、助成金がメディアの命綱となる
インタビューしたデジタルニュースの60％は、収入が5万米ドル以下でしたが、広告収入への依存度が低いため、従来のメディアに比べて「パンデミッククラッシュ」の影響は少なかったようです。
特に国際的な慈善団体や企業からの助成金が最大の収入源となっており、2017年の調査では16％でしたが、2019年には28％、2020年には31％と増加しています。それはラテンアメリカでは最も高い額でした。助成金や広告以外にも、メディア企業はコンサルティングサービスやコンテンツ制作、読者からの収入を得ています。
LuminateのStephen Kingはこう述べています：「この報告書は、デジタルメディア企業が変化の時を迎えるにあたり、助成金が重要な役割を果たしていることを説明しています。これは、終わりのない資金提供ではなく、新世代のメディア起業家がビジネスモデルを進化させ、公共利益のために重要なジャーナリズムを生産し続けながら、持続可能性への道筋を築くことができるように支援することです」
その影響力にもかかわらず、報告書によると、多くのデジタルネイティブアウトレットは、人権、汚職、妊娠中絶などの話題性のある問題を報道するものを中心に、いまだに考えられないほどの脅迫や攻撃を受けながら運営されています。今回の調査では、3つのすべての地域において、メディア企業の51％がデジタル攻撃の被害に遭ったと回答し、40％が、毎日ではなく毎週のように仕事を理由に脅迫されたことがあると回答しました。
SembraMediaについて
SembraMediaのミッションは、メディアの多様な声を尊重し、独立性とジャーナリズムに則ったニュースや情報を発信し、コミュニティにポジティブな影響を与えることです。当社は、デジタルメディアの起業家が、より持続可能で独立した報道機関を構築できるよう、ビジネスや技術のトレーニング、市場情報、ネットワーク構築の機会、専門的なコンサルティング、そして直接的な資金援助を提供しています。当社の活動は、世界の政治、経済、メディア市場に精通したジャーナリスト、起業家、コンサルタント、学識経験者からなる国際的なチームによって推進されています。当社は、ジャーナリスト、メディア企業の経営者、教授、コンサルタントとしての専門知識を持つメンバーで構成される著名なアドバイザリーボードの指導と支援を受けています。詳細につきましては、Sembramedia.org （https://www.sembramedia.org/who-we-are/ ）をご覧ください。
Luminateについて
Luminateは、公正で公平な社会を構築するために、人々や組織が協力して力を発揮することを目的としたグローバルな慈善団体です。当社は、世界中の革新的で勇気ある組織や起業家を支援し、4つのインパクトエリアで変化をもたらす政策や行動を提唱しています。市民のエンパワーメント、データ＆デジタルライツ、ファイナンシャルトランスペアレンシー、インディペンデントメディア。当社はパートナーと協力して、すべての人がそれぞれの社会に影響を与える問題に参加し、その問題を解決する機会を得られるようにし、権力を持つ人々がより迅速に説明責任を果たせるようにしています。Luminateは、フィランソロピーのPierreとPam Omidyar夫妻が2018年に設立しました。組織はOmidyar Groupによって設立されました。www.luminategroup.com
（日本語リリース：クライアント提供）
